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ADHDの薬(アトモキセチン)を飲んで生きやすくなった話

こんにちは。
普段、都内の大手メーカーで営業職として働いているアラサー女です。
1年ほど前に営業に職種変更したばかりなのですが、悩むことが多く精神科を受診。その結果「ADHDの傾向がありますね」と診断されたため、今年の10月から薬(アトモキセチン=ストラテラのジェネリック)を飲み始めました。飲み始めてちょうど2週間ほど経ちましたが、少しずつ効果を感じてきているので、そのことをお話ししたいと思います。


生きづらかったこれまでの二十数年

まず、そもそもですがなんとなく生きづらい感じは物心がついたときからありました。どんな生きづらさがあったかというと、「集中力がない」「飽きやすい」「ネガティブを感じやすい」「うまく言葉が出ない」「衝動的に言葉を発してしまい、失言したことで後から落ち込む」「なんでも手を出してしまいキャパオーバー」「ケアレスミスが多い」「時間が守れない」「スケジュールを組むのも、スケジュール通り進めるのも苦手でなかなか物事を前に進められない」といった感じです。

小学生のときから、授業中に気づいたら他のことを考えてしまったり、どうしようもない睡魔に襲われていつのまにか大事なことを聞き漏らしていたり
誰かと話していても、言いたいことを表す言葉がなかなか出てこず話しながら詰まってしまったり、話しているうちに何を言いたいのかわからなくなってしまったりして、そうすると「自分ヤバイ奴」って思われているんじゃないか?という不安感情に襲われたり。学生時代は、色んな係や部活にも手を出しすぎてキャパオーバーになり、周りにも迷惑をかけまくったこともたくさんありました。

そんなこんなで、自己肯定感下がりまくり。就活の時も「自分、何もできることないし、人に迷惑かけてばかりだし、誰もこんな人採用したくないよな、、、」とネガティブモード炸裂でとても辛かった記憶です。

営業になってADHD傾向が加速

上記ではネガティブモードMAXでしたが、その一方で、こんな自分を変えたいとの思いから自己啓発本を読んだり、DaigoのYouTubeを見たりして考え方や行動を変えることで、少しずつうまく生きるための術を身につけつつありました。

そんな中、わたしは元々技術系の職種で入社したのですが、紆余曲折あり営業職をやってみたいなと思い、自ら希望して職種転換をしました。

結果、、、、、、、営業向いてない(;_;)

それこそ、営業になって最初の数ヶ月は新鮮味があり、刺激があり楽しかったです。しかし、営業って本当にマルチタスク。一人で複数案件もって、社内・社外のたくさんの人と共同して。自分でスケジュール管理する必要あるし。タスクがたくさんあると、もう何から手をつけたらいいかわからなくなり、毎日脳内がパニックでした。それに、商談や社内の打合会で人と話す場もたくさんあるけれど、言葉が詰まったり、今言わない方がいいことを衝動的に言ってしまって、未来の自分を苦しめてしまったり。

そんなこんなで数ヶ月続けていたら、だんだんとメンタルがやられてきて。
やったことないタスクが降ってくるだけで「自分にはできない、、、」と思ってしまい、胸がキューっと苦しくなったり。マルチタスクでキャパオーバーになってどうしたらいいかわからなくなり、会社のトイレに駆け込んで泣いたり、帰宅しながら泣いたりする日々が続きました。夕方になると毎日腕に蕁麻疹ができたり、口唇ヘルペスを繰り返したりなどの身体的な症状も出てしまいました。

意を決して、精神科受診

上記の通りメンタルはボロボロだったとき、ちょうど目に入ったのが「マコなり社長」の Youtube。精神科を受診してADHDの薬を飲むようになってから、人生が変わったと言っていました。
私も、なんとなく自分はADHDかもな〜と思いつつ、精神科にいくのはためらいがありましたが、その動画をみて受診しよう、となりました。

精神科に初めて行った時、お医者さんには驚かれました。
話していてもちゃんと受け答えできるし、そんな感じしないとのこと。
色々質問される中で、「海外一人旅が好きです」というと、「ADHDだったらそんなことできないよ〜」と言われました。とはいえ、私自身とくに仕事で最近悩んでいるんだ、ということを伝えたら、知能検査を受けることになりました。

WAISという名前の知能検査を受けましたが、こちらは医師と対面で2時間ほどかけて行うものでした。複数の図の中から同じ図形を見つけたり、絵が描いてあるパズルをストーリーに沿って並べ替えたり、出題された単語の意味を答えたりと、色々な種類のテストがありました。

後日、テストの結果を聞きに行くと知能的には問題なし。
一方で、一度書いたものをすぐ書き直したりするようにケアレスミスが多いことを指摘されたのと、状況を察したり相手の表情から気持ちを理解する(空気を読む)のは苦手だね、と言われました。たしかに、女の子の集団の中で話が盛り上がっていても「何が面白いのかな、、、」と思ってしまうことが多々あったな〜、とか、上司によく「もっと相手の立場で考えて」と言われたな〜と思いました。

ADHDについては、診断の際にハッキリとは言われなかったので、「私ADHDですか?」と聞くと、「その傾向がありますね」とのこと。ちょっとすっきりしないけど、おそらくグレーゾーンってことかなと。
でも、ちゃんと薬は処方してくれました。

薬(アトモキセチン)を飲んでみて

<メリット>
薬を飲んでみて、これまで生きづらいと思っていた要素が色々と改善されるのを実感じました。

・頭のもやがなくなった
これまで、どんなに寝ても頭がぼうっとした感じがありました。
なんとなく眠い。そんな感じ。これが原因で毎日なんとなく眠い、そんな気もしていました。
しかし、飲み始めて初日からこのもやが消滅。頭がすっきり冴え渡っている感じがして、なんとなくいつも感じていた眠気もなくなりました。

・集中できるようになった
仕事をしていても途中で飽きてしまい、よくコーヒーを取りに行ったり、お手洗いにいったりして気分転換をしていましたが、それが不要になりました。1個のタスクをちゃんとやり切れる感じ。これまでは、ちょっとでも面倒だなと感じる作業があると腰がずーんと重くやる気も全然出なかったのですが、それも改善されました。イメージとしては、これまでちょっとしたタスクに取りかるときも50kgのバーベルを持ち上げる勢いでやらないといけなかったのが、今は5kgくらいのバーベルを持ち上げるようにひょいっとできてしまう感じ。

・言葉が出るようになった
営業なので、お客さんや社内の関係者とよく話すのですが、これまで言葉に詰まったり話している途中で思考がこんがらがってしまうことがよくありましたが、スラスラ出るようになりました。ちゃんと目的に向かって会話を進められるというか。言いたかった言葉が出るというか。自分でも不思議な感覚ですが、なんか話せるようになりました。笑

・疲れにくくなった
これまで、仕事で提案内容を考えたり、メールの文章を考えたりするだけでも頭をフル回転させていている感覚があり毎日脳内がショートするような感覚でした。そんな感じだったので夕方ごろには脳みそが疲れ切ってヘロヘロ。HPが5くらいしか残っていない感覚でした。しかし、薬を飲み始めてから思考もスムーズになり、夕方も全然疲れていません。HPでいうと60くらい残っている感じがあります。

・不安を感じにくくなった
マルチタスクが重なりまくると不安を感じ、パニックになって、さらに仕事が進まなくなる負のスパイラルでしたが、今は落ち着いて取り組めるようになりました。これまでは常に不安な感覚や何かに追われている感覚がありましたが、なくなり安定した心持ちでいられています。

こんな感じで、多くのメリットを実感できました。
とても仕事がしやすくなり、ストレスも減りました。


<デメリット>
・吐き気
薬は朝食後に飲むのですが、とくに飲み会の次の日に薬を飲み30分ほどすると残ったお酒と相まってめちゃくちゃ気持ち悪くなりました^^;
ネット情報だと、飲み始めは特に自律神経のバランスが変わったことで体が反応しやすく吐き気を感じやすいとのこと。飲み始めるうちに慣れて吐き気は改善されるそうです。
あと、ちゃんとご飯を食べて、食後すぐに多めに水と飲むのも良いそうです。
確かに、前日飲まないで、ちゃんとご飯食べてからすぐ薬を飲んだ日はそこまで気持ち悪くないかも。

・お金
今回、ジェネリック薬ですが1日1錠21日分で1,400円ほど。
1日66円くらい。
めっちゃ高いわけではないですけれど、薬は対症療法的なもので効果を得たい限り飲み続ける必要があるので、今後ずっと飲み続けるとなると地味に出費かさみますよね。。。
しかも、最大で1日3錠まで増やす人もいるらしい。
私は1錠で今のところ効果実感できているから、そのままでいいかな、と思っています。

ADHDは怠けじゃない

薬を飲んで思ったのは、ADHDは怠けじゃない、ということです。
これまで集中力がなかったり、ネガティブになりやすかったりする自分に対して、「気合いが足りないからだ」と思い責めてしまうことがありました。
しかし、薬を飲むことで悩んでいた症状が改善。つまり、もともとは脳内伝達物質が少ないから思うようにできなかっただけで、気力の問題じゃないじゃん!ってなりました。というか、体の中で必要なものが足りていないのだからうまくいかなくて当たり前ですよね。。。

脳内の状態って目で見れるわけではないから人からも理解されにくいし、自分でも原因がよくわからないまま生きづらくて、ADHDの人は本当辛いことが多いと思うのですが、この記事を読んで少しでも気持ちが楽になったら嬉しいです。

薬も人によっては合う・合わないもあると思うので、絶対ADHD持ちの人が全員飲んだ方がよいとは思いませんが、選択肢として1つ考えてみるのはよいかもしれません。もしよければ、ご参考いただけたら嬉しいです。

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