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③「推論の仕方は妥当か」を分析する方法

*今回の記事は1700字程度です。

こんにちは、にゃごんです。
今日はクリティカルシンキング(批判的思考)について、「クリティカル進化論」をもとに解説を行いたいと思います。

また、以前にもクリテクカルシンキングについてまとめた記事を書いているのでよろしければ確認をお願いします。

今回は、以前紹介したクリティカルシンキングで他者や自分の意見を分析する方法である、

①推論の仕方は妥当かどうか
②根拠としての事実は正しいのかどうか

のうちの①推論の仕方は妥当かどうかについて解説したいと思います。


クリティカルに推論するやり方


まず、「Aがあれば、Bが多い」という推論があったとします。

この推論を分析するためには、なにをすれば良いのでしょうか。

四分割表を作る

推論の仕方を分析するためには、こちらのような「四分割表」を使いましょう。


この四分割表を使って何を分析すれば良いかというと、

  1. 反証例がないか?

  2. 共変関係があるか?

という点です。

①反証例がないか?

「Aがあれば、Bが多い」という推論の場合、この推論通りにいく例(Aがあれば、Bが多い)を多く集めてしまいがちですが、それだけでは結論を下すことが出来ません。

大事なのは、その説に合わない例(反証例)がないか?ということなのです。

「Aがあれば、Bはかならずある」という推論ならば、反証例、つまり「Aがあるときに、Bがない」という例が一個でもあればアウトです。
「Aがあれば、Bが多い」という推論であれば、説に沿った例よりも反証例の方が多ければアウトです。

四分割表でいうと、aとbの割合に注目します。
「Aがあれば、Bが多い」という推論であれば、a>bであれば、この項目についてはセーフです。

②共変関係があるか?

先ほどは、反証例についてお話しましたが、あれだけでは実はAとBに関係があるとはいえないのです。

AとBに関係があるというためには、
「Aがあれば、Bが多い」だけではなく、
「Aがなければ、Bは少ない」という反対の面にも注目する必要があるのです。

四分割表でいうと、cとdに注目する必要があります。
「Aがなければ、Bが少ない」を言えるようになるためには、c<dである必要が有ります。


このように、一つの面からではなく、裏側の面から見ることで、本当にその推論が正しいのかについて分析することが出来ます。


因果関係を検討する上での留意点

ここまでは、四分割表で推論の仕方が正しいかどうかについて分析する方法について書きました。

ここからは、四分割表の分析を通して「確かにそのような結果になりそうだ」という時に確認していただきたいポイントがいくつかあるので紹介します。

①1つの結果はいろいろな原因から生じる

まずは、1つの結果はいろいろな原因から生じるということを抑えていただきたいです。

ある推論が正しそうだと思ったら、その推論に飛びつきたくなるのが人間です。しかし、「原因は1つだけ」というケースはほとんど無く、実際は様々な原因によって結果は発生しています。ありそうな原因をいくつか考えて、「その中でどれが一番ありそうか」を考えればより正解に近づく可能性が高まるので、すぐに一つの正しそうな推論に飛びつくのではなく、いくつもの幅広い原因について考えてみましょう。

②共変関係があるように見えて実は違うパターン

先ほど共変関係があることが、関係性をあるという上で必要なことだということを書きましたが、共変関係があったとしても、実は原因は別のところにあったというケースがあります。

背後に隠れている出来事のせいで、本来は直接関係の無い2つの出来事が共変し、あたかも因果関係があるように見えてしまうのです。そのため、共変関係を確認したら終わりではなく、そこに他の要因が関係していないかを考える必要があります。

③結果が原因で結果を引き起こす

卵が先か、鶏が先か、みたいな感じで、「結果を引き起こしていた原因は結果である」というパターンですね。

逆方向の因果関係や、相互的な因果関係により、原因と結果が入れ替わるというケースです。


最後まで読んでくださりありがとうございました。

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それでは、ありがとうございました!

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