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消耗する仕事とマネジメント

訪問看護をしていて
様々な利用者様、ご家族様がいる中で
どうしても対応が大変で
「消耗する」訪問というものは存在します。

消耗する訪問の特徴

・重介助を要する(かといってリフトの導入が環境的に厳しい、利用者様の環境変化への適応が困難)
・ケア、処置の量が多い
・室内の汚染
・攻撃的な言動(疾患からくるものもあれば、パーソナリティからくるものも)
・退院直後、状態変化などに伴い調整ごとが多い
・ターミナル期であり利用者様側も訪問者側も精神的に繊細な状況
などなど

これらを一律にダメとか
介入困難とするわけではありません。

1時間の訪問でケアや処置を詰め込みすぎているのであれば、
制度内で対応できることを考えたり
利用者様の希望によっては自費サービスとの併用を検討に入れたり

室内の環境整備も
ヘルパーさんや自費サービスで少しずつ対応したり
手段はいろいろあります

が、
受け入れてもらえるか、それが利用者様の価値観と合うかはまた別なので
多少の犠牲を払うところに一旦落とし所を見つけてやり過ごすことも多々あります。

消耗する訪問をどう割り振るか、どうメンタルフォローするか

まずは特定の看護師ばかりに担当させるのは
絶対に避けたほうがいいと考えています。

何故か消耗しやすい訪問ほど
「この看護師さんがいい、この人は嫌」
と言われてしまうことも多く
嫌がられている看護師側もかなり疲弊してしまっており
対応に感情が出てしまうこともあります。

看護師だって人間なので自然なことです。

その場合は担当から外す選択しかないですが
できればその前に一旦距離を置く期間を作る
ことが必要なのではと考えています。

小規模ステーションではなかなか難しく
30人規模だからこそこの対応ができていますが、
それでもギリギリ対応できている利用者様もいるけれど、できていない方もいます。

また、
「訪問したくないなんて言えない、言いたくない、申し訳ない」
と思っているスタッフもいますし、
管理者側もその価値観を持っている場合も多々あると思います。

これもどちらが正解不正解ではないですが
私はできるだけ多くの看護師が負担を分け合える文化を醸成することのほうが、
強靭な看護師を育成するという非現実的なことをやるより
この先の高齢多死社会を切り抜けやすくなるのではと考えています。

なので、
早めに辛い気持ちを表出すること
表出することも、一旦利用者様と距離を置くことも全く悪いことではないこと
を都度都度伝えています。

そう現実は甘くない

ただ、、
おそらくすでに自己犠牲が当たり前になっている
管理者やいち看護師からしたら
辛い気持ちの表出に対して
「何弱音吐いてるんだよ!」
と思ってしまうこともあるでしょう。

だとすると、
先に管理者側のマインドを整える必要が出てきますが、
なかなか他人を簡単に変えられるものでもなく、
それよりは自分で、自分を変えるほうがまだ難易度は低いので

・耐えて自分が上に立つか
・辞めるて良い管理者がいるところへ環境を変えるか

が必要になってくるかもしれません。

全然
こうすれば万事解決!なことは言えませんが
うちの会社がやってきた
・大規模ステーションを作ること
・利用者様だけでなくスタッフも含めて私らしくいきること
を叶えるために日々できることをやってきたのは間違ってなかったと言えるのだけは確かかなと思います。


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