見出し画像

aki先生インド洋を初めて観る

土曜日の午後、語学学校の先生たちが車でpantai parangtritisという海岸へ連れて行ってくれた。ジャワ島の南側の海だ。

初めて見るインドネシアの海は、驚きだった。

特に嵐がきているわけではなく、ただいつも海流が強く、
圧倒的な烈しさで、高いうねりが波のチューブを巻いては次々に打ち寄せる。
常時遊泳禁止だそうだ。

実際、波が強すぎて誰も入って行かないのだが、
泳げない海にたくさん人が繰り出し、たくさん海の家が並んで、
順調に商売をしているのには理由があった。

潮騒なんてもんじゃなく、怒涛だ。
こういう時どうしても口に登るのはまだ日本語か中途半端にフランス語だ。
すっげ〜。O, là là! Quel spectcle!!
インドネシア語でも言ってみて、きっとできるわよ、と学校のレセプションでアルバイトしているDiniが表現を広げるように勧めてくれるけど、
ボキャブラリーが少なすぎて、この“たまげた”感を言えない。

300mくらい沖から、高さ4mくらいはありそうな波が、次々に崩れて押し寄せ、
これまで観たことのない海だ。浜は何十キロも東西に開けていて、砂は近くの火山の噴火の影響で黒い。

luar biasa(尋常でないとかamazing)とか提案してくれるのだが、
観たのが、まるで“波の雪崩れ”みたいなすごい自然のエネルギー、
圧倒的な波を観ているだけですでにスペクタクルだ。
この海岸はいつもこうであるのがありがたい。
いつも親しんでいる海というものが、静かな表情から突然に吠えたら
どうしていいかわからないだろうから。

地元の観光地でよく見かける一頭立ての馬車が数十台、
波打ち際を、お客さんを乗せて走っている。
海岸への入口では、小さなカニやエビをクミンなどで味付けして素揚げして山盛りで売っている。少し味見したが2センチくらいの小さいカニなのにしっかり蟹味噌が入っていてビールがあったら最高だった。

危険で泳げない海を、飽きずに眺めてはしゃぐインドネシア人の豊かな情感や、
逞しさも、商魂たくましさも、こういう自然と生きているからこそのものだろうか。


Laut selatan


Apakah Anda suka laut? ( do you like the sea?)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?