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‘タイトル’
‘テーマ’
‘ヴィジュアル’

ミニシアタータイプの映画がヒットする法則3点と言って良いかもしれません。
改めてそこに着目した作品こそ、名匠アキ・カウリスマキ6年ぶりのカンヌ国際映画祭コンペティション作品にして、現在日本で大ヒット中の最新作『枯れ葉』について考え得る点は多いと感じています。
先日1月12日まで『漁港口の映画館 シネマポスト』でも公開いたしました本作には、従来からのカウリスマキ好きな映画ファン、加えてシネフィルフリーク、そこに初めてカウリスマキ映画を観るという映画ファンが幅広い年代に渡って、ご鑑賞いただいたという感覚があります。
初めてカウリスマキ作品を観るに至った方、そのきっかけは冒頭の3点に惹かれて、つまり‘良さそう’な映画に捉えられた、そして良かったから人に伝えて口コミで広がったという展開が想像されます。
重要なのは日本人が日本映画を観る上で選択肢として誰が出ているから観にいく的なキャスト主義の要素は低いと考えるのです。
ミニシアターの洋画作品でヒットしていく傾向には‘タイトル’ ‘テーマ’ ‘ヴィジュアル’が秀でているのは必須条件と言えます。
数年前の作品ですが、ジム・ジャームッシュ監督の『パターソン』も同様な展開で、ミニシアター界隈を中心に一億円以上の興行収入が上がりました。

作品の面白さを上記の3点に落とし込めればと結論づければ、宣伝訴求的には合格と見るに、洋画と邦画ではなかなか扱い方の違いがあるのも実情です。
それはともかくとしても、宣伝と鑑賞内容が一致するのがシンプルに良い映画と、ユーザー視点の見解は案外集約されているように思います。
良さそうだから観たくなるという感情ラインに添うことができて、選択肢に入れてもらえる…言うは易しで難しいのが現状の中、『枯れ葉』の引きの良さには、様々ヒットの要因を解析したくなる作品の魅力があります。
そして、ヒットには時期運という点も見逃せない要素です。時期的な世情の空気としてフィットしているか否か、これは計算出来るものではありませんが、機運が訪れる何かが働くケースにハマるという不思議な点はついて回ります。

なにはともあれ、肝心なのは上映する側は作品選定に尽きますので、そこは最大限の注力でまたお知らせできる機会を楽しみにしていただけるように努めていくということになります。

【シネマポスト 次回作品紹介】
前作『人生タクシー』でも世界的評価、数々の受賞で知られたイランの名匠ジャファル・パナヒ監督最新作『熊は、いない』が1月20日(土)から26日(金)まで公開となります。
現代イランを抉った快作と言って良いと思います!
どうぞご期待ください!!

https://x.com/nobears_jp?t=VQ7ZCSOxWBQu9UK5UAZR1g&s=09


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