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#映画史
映画が第七芸術になる時代(1)余談:世界初に疑問符
映画のスタジオはメリエスのが最初という話を書きましたが、これもまた簡単にひっくり返すことの出来る話なんです。
そもそも初期の映画フィルムは撮影にかなりの光量が必要でした。なので、撮影には基本は強力な照明が欠かせませんでした。従来の劇場でも照明はありますが、撮影には貧弱すぎる上に、太陽光という無料の光源を利用出来ないので、新たに映画撮影用の空間が求められたのです。
スタジオの条件は3つ。撮影機材
映画が第七芸術になる時代(1):奇術師の編集トリック
第2章はフランスのお話です。
映画といえばハリウッドという印象が強いですが、初期はヨーロッパ、特にフランス映画が世界的に人気を博していました。
さすが芸術の都パリ!
といいたいところですが、登場した当初は映画の地位は低く、縁日やサーカスの見世物にしかすぎなかったのです。奇術師メリエスが目をつけたのも、このような文脈からすると納得いきますね。
前にも登場したメリエスですが、色々と発明した重要
映画の起源(3):奇術師と映画の出会い
1895年12月28日のリュミエール兄弟の上映会の観客のなかに、ひとりの若い奇術師がいました。ジョルジュ・メリエスです。彼は34歳という若さで、自分の劇場をもち、機械なども導入したショーで人気を博していました。上映の後、彼はリュミエール兄弟に映画の装置を購入したいと頼みましたが、断られてしまいます。
しかし、機械いじりに長けていたメリエスは、独自に同じような装置を作り出し、翌年の4月には自身の劇