必要なときに必要なものを受け取る
生きていると、ちゃんと必要なときに必要なものを受け取っているように思う。
たとえ都合の悪い出来事だったとしても、そこから学ぶことや気づくことがある。
何かを失くしても、他の何かを得ることだってある。
本を読むとき、その本の中から今の自分にとって必要なものを受け取る。
何気なく選んだ本であっても、今悩んでいたことの答えやヒントがちょうど書かれていることがある。不思議な感覚になる。
必要なタイミングでその本と出会って、必要なものを得ている。
同じ本を2回読んだとして、昔読んだときとはまた違うものを受け取ったように感じるときもある。
曲を聴くときも似たようなことが起こる。
何気なく再生した曲の歌詞が、とてつもなく胸に刺さることがある。
自分のモヤモヤとした気持ちを代弁してくれているかのような、ぴったりの曲。
違うタイミングだったら聞き流していたかもしれない。
10代の頃に好きだった曲を、数年ぶりに聴いてみたときに「この歌詞、こういう意味だったんだ」「あの頃よりも沁みる」と感じることがある。
あの頃はあの頃で何かに共感して聴いていたのだと思う。けれど、時を経て別のタイミングで聴くと、同じ曲からまた違った、今必要なものを受け取ることがある。
仕事も人間関係も恋愛も、欲しいものも、「こうなりたい」「これが欲しい」と強く思っているときに限って手に入らないことがある。
そういうときは、今じゃないんだと思う。今は必要ないんだと思う。そういうことにする。
そうすると、ふわっと軽くなる。
「まぁいっか」と力が抜ける。
重かった執着の鎖から解き放たれる。
必要なときに必要なものを受け取るから大丈夫だって思える。