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編集後記2023年秋

※この記事は「1番近いイタリア2023年秋号」編集後記からの抜粋です

9月頭、一次帰国していた日本からの出国前、離陸していく飛行機を目の前に、筆を取った文章を読み返す。永遠に続くかと思えた1ヶ月半の日本の夏休みが終わりを告げ、また出発の時がやってきた。私には珍しく3時間前に空港に着いたのを良いことに、徒然なるままに綴る。今回の滞在は、いつになく「原点」を感じた。家族、昔からの友人、数年来応援頂く皆様と会う中で、自分の過去と今が繋がり、積み重ねてきたものが今の自分を作ってるのだなぁと思う。

なぜ、原点を感じるのだろうか。イタリアでは刺激と負荷が多大なので、その環境の中で楽しめる自分が形成されていく。それを適応力というのならば、適応力が高いほどに、知らないうちに自分が変わっていく。大人になるということなのかもしれない。それは学びと成長という良い意味でもあるが、ふと故郷に戻ると、昔からの自分を思い出すわけである。頑張ってきたこと、面白いことこれほど沢山やってきたこと。だから、変な言い方だが、そんな原点の延長線上にある自分のユニークさに改めて気付く。

最近、人生が怖くなる時がある。周りにはキラキラしてるように見えて、なんの不安も不満もなく、天真爛漫に自分の道を行っているように見えるかもしれない。半分は真だが、半分は怖い。人生には無限の可能性があるはずなのに、可能性を1つ選んでその道に進むと、やはり跡が出来て進むしかなくなる。選択すると選択肢が狭まるというジレンマ。何にでもなれると思っていたのに、結局は自分で自分の選択をする。その選択で良かったのかと何度も自問して、それでも合理的な解なんてないから、決めうちで進む。自分で決めたのだから、責任を持って。だから怖くなる時もある。

でも、結局自分の好きとか好奇心とか冒険心が勝って、恐怖は草陰に隠れる。それで、沢山痛い思いをして、でも、痛みは時間と共に解けていく。それから、私はひとりではない。と、自分を奮い立たせたところで、何も決まっていない未知の道、ボローニャへ旅立ちます!ここからまたゼロから積み重ねる気持ちで頑張ります!

という私らしく根拠もなく前向きな宣言で閉じられた文章にふっと頬が緩む。もっと大きな夢を掴めるように、未来に向かって進むのみである。「1番近いイタリア」、これからも応援どうぞ宜しくお願い致します!

2023年9月25日 編集長 中小路葵

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