プリプリ怒って、愛されプリン。
日々、何かにプリプリしている。
何かにというか、おもに夫にプリプリしている。
靴下を脱いで丸まったまま洗濯かごに放り投げるとか、空のお弁当箱を翌朝出してくるとか、ソファに寝っ転がったままお菓子を食べてクズをボロボロこぼすとか。
わが家は家事全般をわたしが担っている。
いちいち些細なことでプリプリしてないで、靴下は洗濯するときにくるっと裏返しにすればいいし、お弁当箱は朝ごはんで使った食器だと思って一緒に洗えばいいし、お菓子のクズはすぐに掃除機で吸えばいい。
でもなぜわたしはそこでプリプリしてしまうのかというと、心の底に「この人わたしの事を考えてくれてない!」というひねくれた気持ちがあるからだ、という気がしている。
「小さい仕事増やしやがって!その一手間を想像する配慮はないのか!愛が足りてない!」ってね。
頑張って働いてきている人に対して、暴言もいいところである。
今回自分のことは棚に上げるけど、このプリプリの正体は結局、夫にはわたしのことをもっと考えて欲しいという欲求なんだなと思う。
大事にして欲しい人にないがしろにされていると感じて、プリプリしてしまうのだ。子どもか。
ちょっとプリプリ言い過ぎたのでプリンが食べたくなってきた。
ところで夫は私が元気がないとき、よく仕事帰りにスーパーに寄ってプリンを買ってきてくれる。
しかも固めの焼きプリン系のやつと、ツルッとしたプッチンプリン系のやつ、両方。
もちろんわたしから頼んだわけではない。
夫はわたしがプリンを好きなことも、日によって食べたいタイプが違うことも知ってる。
彼は言う。「千珠さんの好きな方食べて!両方を半分こでもいいよ!」
夫なりの方法で、ちゃんと考えて大切にしてくれてるじゃないか。
わたしよ、プリン1個につき1年くらいは、靴下もお弁当箱もお菓子のクズも許してあげなよーーー
そんなおだやかな気持ちにつつまれながら、二人でプリンをほおばり夜が更けていく。
しかしそれが夢だったかと思うほど、翌朝からまたプリプリしてしまうのであった。
いしかわゆきさん著『書く習慣』
#1ヶ月書くチャレンジ に挑戦中です :)
Day8:最近怒ったこと でした
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