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魅惑のプリン


最初に断っておくと、私はそこまでプリンが好きではない。いや、嫌いではないし食べれば美味しいとも思うのだけれど、「好きです」と言うほどではない。それでも、プリンは魅力的で罪な存在だと思う。

🍮🍮🍮

まずあのビジュアル。
たまごの柔らかく淡い黄色とカラメルの艶やかな褐色のコントラストは、つい視線をそちらに向けてしまう。ほのかに揺れる弾力は唯一無二の余韻を残していると言っていいんじゃないだろうか。

それにバリエーションの豊富さ。
プリンそれひとつではどこか素朴ささえ感じるのに、ひと度クリームやらフルーツやらと共に器に盛られると、これ以上ない華やかさを発揮させる。キラキラとしたトッピングを差し置いて圧倒的存在感を放つ姿に、惹かれないわけがない。

味だって申し分ない。
ふんわりと広がる甘味と、アクセントのように顔を覗かせるほろ苦さ。つるんと喉を通るかと思いきや、もったりと口の中でとろけていく一面も見せる。

🍮🍮🍮

こんなに魅力的な要素が詰まったプリン、本当にずるいと思う。嫌なことがあっても「冷蔵庫にプリン入ってるよ」と言われたら「まあプリンあるし今だけは落ち着くか」となってしまう。それでもプリンに対して「好きです」と言えないのは、もはやひねくれ根性以外の何物でもないんだろう。人気者にキャーキャー言えないのと同じ。

そんな私はこれから某接種に出掛けてくる。副反応つらいみたいだけれど、プリンなら食べられる気がする。終わったら買って帰ろうかな。


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