見出し画像

ナポレオンが惚れた世界遺産、ヴュルツブルクのレジデンツに行ってきました

こんにちは。

ドイツ・ミュンヘンで留学生活を送る大学生、桜です。


みなさんは、日本にいくつ世界遺産があるかご存じでしょうか。

正解は25個。

これは国別ランキングで世界11位の多さです。


そして、私が現在住むドイツはなんと、日本の倍以上の52個。

これはイタリア、中国に次ぐ世界第3位の多さ。


そんなたくさんのドイツの世界遺産の中でも3番目に登録された、世界遺産として長い歴史を持つのが、バイエルン州北部の都市・ヴュルツブルクにあるレジデンツ。

レジデンツとは、王族や貴族が住んだ邸宅の事です。



フランクフルトのクリスマスマーケット


その前に、前日に行ったフランクフルトのクリスマスマーケットの様子を少し。

ドイツの色んな都市で同じようなクリスマスマーケットに行き過ぎて、一つ一つを記事にするまでもないのですが、フランクフルトのレーマー広場のものはすごく綺麗だった印象なので、ここで残しておきます。

すごい人でした
メリーゴーランド
寒い中飲むグリューワイン、美味しかった


ヴュルツブルクへ


さて、ここからが本番。

フランクフルトからミュンヘンに帰る途中の乗り換えで立ち寄ったのが、ここヴュルツブルクの街。

ここは、ドイツでもトップの人気を誇る観光街道の一つ「ロマンチック街道」の最北の都市。
この街道は、あのノイシュヴァンシュタイン城のあるフュッセンまで続いています。

駅は乗り換えでたくさん利用しているのですが、街に出るのは初めてなのでワクワク。

街並みはミュンヘンとそっくり。

(次の電車の時間があるので結構急いで歩きます)

見えてきました。


これこそが、フランスで初めて帝政を敷いた皇帝ナポレオンが「ヨーロッパで最も美しい館」と称え、ハプスブルク家最強の女帝マリアテレジアには「これぞ宮殿の中の宮殿だ」と言わしめた、ヨーロッパ屈指のバロック宮殿。

真正面から

ちなみにこれを設計したバルタザール・ノイマンは、旧50ドルマルク札に載っていたほど偉大な建築家。

世界遺産マークが見えます

日本人に人気な観光地のようで、入り口にご丁寧に日本語で歓迎の言葉が。

こうみると平仮名ってかわいいですね

チケット売り場にも、さまざまな言語を差し置いて「入場券売り場」の文字。

実は私、ドイツについて早々バイエルン州の城・宮殿行き放題チケット(50ユーロくらい?)を購入したので、今回の入場は無料です。

このチケットでノイシュヴァンシュタイン城なども行くことができるので、ドイツに留学予定の城巡り好きにはぴったりかも。


宮殿内部


玄関ホール~庭園の間


かつて馬車がそのまま乗り入れていたという玄関の間から、見学スタートです。

床には馬が滑りづらい素材が使われているそう。

続いて庭園が見渡せる広間。

大きな窓から自然光が差し込みます。

天井には、狩猟と月の神・ディアナの絵が描かれています。


階段の間


レジデンツ随一の見どころがここ、階段の間。

空間を支える柱が一本もないこの広間は、設計者バルタザール・ノイマンの自信作。

第二次世界大戦でレジデンツがイギリス空軍により破壊されたときも、この階段の間だけは残ったのだとか。

天井には世界最大級のフレスコ画が。

ちなみにフレスコ画とは壁や天井に漆喰を塗り、それが乾かないうちに天然の顔料で描く、失敗が許されない技法。

支えなしでこその、開けた空間

階段をのぼって上の階へ。

コの字型の建物


白の間


レースみたいな天井が綺麗な真っ白の部屋。

他の部屋が派手派手なため、あえて白一色に統一したのだとか。


皇帝の間


私はこの部屋が一番のお気に入り。

先ほどの白の間とは対照的に、カラフルな壁や柱と金色の装飾、そして何より美しい天井画が特徴的なこの部屋。

先ほどの階段の間ともうひとつ、イギリス軍の爆撃に耐えたのがこの皇帝の間だったそう。

天井画には、赤髭王(バルバロッサ)と呼ばれた神聖ローマ皇帝フリードリヒ一世の1156年の結婚式の様子が描かれています。


鏡の間


正直、先日訪れたヴェルサイユ宮殿の鏡の間よりも感動したのがこの鏡の間。

私がもっとも好きな建築様式、ロココ様式でつくられた部屋。

金ぴかで複雑な装飾であしらわれた壁と天井には無数の鏡が。

天井から天使の体などが立体的に飛び出しているこの造りは、バイエルン州独特の「バイリッシャーロココ」。

ルートヴィヒ二世の造ったヘレンキームゼー城にも典型的なバイリッシャーロココが存在します。


ピンクと水色の可愛いお部屋


ほかにもいろんなお部屋があったのですが、私のお気に入りはここ。

廊下を挟んで真向かいにある二つの部屋。

ピンクは狩猟の部屋で水色は居間のような部屋なのですが、色も含めてすべて対照の造りになっていて見比べるのがとても面白かったです。

皆さん素通りしていたけど3往復ぐらいしてしまいました(笑)


ちなみに、見学の終わりのほうには、美しき南ドイツの名門バイエルン・ヴィッテルスバッハ家のルートヴィヒ一世、ルートヴィヒ二世の肖像画がありました。

ルートヴィヒ①
ルートヴィヒ②


庭園へ


最後に庭園だけ見て、乗り継ぎの電車へ急ぎます。

急げ~

お天気がいかにもドイツらしくびみょ~ですが、美しい庭園が見渡せました。

正面から見た建物はこんな感じ。

どこかミュンヘンのレジデンツと似たようなものを感じます。
(思い返せば内装もミュンヘンのそれと似ていたかも)


とゆっくりしていると、電車に乗り遅れたという今日のオチ。

駅で一時間待ちぼうけをしたのちたどり着いたミュンヘンで、ちょっと贅沢にエビを買ったので写真を載せておきます。

日本から持ってきていた醤油とわさびをつけていただきました。


それではまた!



この記事が参加している募集

旅のフォトアルバム

一度は行きたいあの場所

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?