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【蚕が難病を救う!?特殊なタンパク質の量産へ】~ビジネスモデル考察Vol.53~

■背景
医薬品やワクチンなどに利用されるタンパク質の量産には多くの手間やコストがかかっている
⇒蚕から作る事で安価で安全に大量生産出来るのではないか

■ターゲット
製薬会社

■ビジネス詳細
・大学の研究用として育てられていた多種に渡る蚕を用いて特殊なタンパク質の生産
⇒一般的な絹を作る用途には適さない種が特殊なタンパク質の生産を可能にした
⇒この貴重な種の蚕を保有している機関は他にほとんどない
・蚕から生産した特殊タンパク質を製薬会社に販売する事でノロウイルスなどのワクチンを作り出す事が可能

■製薬会社のメリデメ
▷メリット
・現状では蚕からしか生産出来ない特殊なタンパク質が手に入る
▷デメリット
・他で入手する事が出来ない特殊なタンパク質のため、言い値になってしまう

■事業者メリデメ
▷メリット
・容易に特殊なタンパク質の大量生産が可能である
・特殊な品種の蚕を用いているため、他の機関に真似されるリスクが少ない
⇒さらにタンパク質を生産するために使うウイルスは特許を取得している
▷デメリット
・今後蚕以外から同じ種類のタンパク質が生産される可能性がある

■今後の展開・課題
・蚕を大量生産するための施設の建築
⇒医薬品の領域においてのタンパク質生産の揺るぎない地位を確立するためにも早急に生産体制を整えるべきである
・新たな製薬会社との提携
⇒新たな医薬品や診断薬、試薬の開発を進めていく

■考察
・蚕から医薬品の開発という普通では思いつかない面白いアイデアである
⇒ただし当社が提供しているのはあくまでタンパク質である
・研究機関である大学だからこそ出来る強みを生かしたビジネスである
⇒大学にはまだまだ新たなビジネスが眠っている可能性がある
・健康食品など医療品以外にも応用可能である
⇒収益面では医薬品がベスト

■企業
KAIKO株式会社

▽参照:ビジネス・アクセラレーション・プログラム

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