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自信を継続させるには

前回のお話
本当の自信というのは今の自分をそのまま広げていくことでしか出来ません。
他者から褒められたり賞をもらったりといった、外的要因で与えられるのではなく、自分自身の今の実力を認めることにより芽生えるのです。
つまり今この瞬間に自信を持つことができる。
自信とは自身なのです。 

それが実感できると、気持ちが非常に楽になります。

そして楽な状態で勉強や練習をすると、驚くほど伸びが違うのです。

まずは卑屈にならずに、そして傲慢にならずに、今の自分のレベルを素直に認めてみましょう。

育ってきた自信をキープさせるために 


●目次●

1. 根拠のない自信を持つ
2.上手い人と比べる事の傲慢
3. 極めようとしない
4. 極める=自信 ではない
5. 続けるために工夫する



1. 根拠のない自信を持つ

前回も書きましたが、これは出来るようになるためには非常に重要な事なのですが、使い方を誤ると逆に自信を失うことになってしまいます。

自分は出来ると信じる。自分を信じる。

それは見方を変えるとこういうことになります。

スライム(ザコ)を5−6匹倒してレベル2になったくらいで、俺はもう竜王(ラスボス)を倒せると思い込む。

 ※参考資料ードラゴンクエスト

しかし実際には竜王どころかドラキーすらも倒すことが危ういわけです。

かといって、自分が竜王なんか倒せるわけがないと思ってしまうと、今戦っても無駄だと思ってしまうようになるでしょう。

だから自分はできる。竜王を倒せる。 と思いこむことは大事なのです。

矛盾ですね。笑

そこで一言付け加えてみましょう。

 

自分はいつかは竜王を倒せる。と思うのです。
自分はいつかは出来るようになる。です。

つまり自分に自信を持つ、自分を信じるというのは、自分は出来る!と闇雲に思い込むのではなく、行動していればそのうち自分はもっと出来るようになる!としたほうがいいのです。


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(いつかは終わる!と信じなければやってられなかったドラゴンボールエボリューションの仕事)


いつかは竜王を倒せることを信じながら、目の前のスライムを一生懸命倒すのです。

スライムとの戦いを避けながら竜王の居城など目指したら確実に死ぬのです。

そうやって戦いを繰り返していくうちにドラキーが倒せるようになり、魔道士も鎧の騎士も倒せるようになっていくのです。

時々死んだり、ゴールドを全部失ったり復活の呪文を書き間違えたとしても、根底にいつか竜王を倒せるという思い、
つまり根拠のない自信があれば、また頑張れるのです。

とにかく今目の前の課題、目の前の敵を倒していけばいいのです。

魔道士との戦いで死んだとしても、
俺は本来は竜王を倒せるはずなのにと落ち込むのではなく、
とりあえず目の前を見て、まずは魔道士を倒せるようになろうでいいのです。

そうやって少しずつ強くなっていけば、いつの間にか竜王を倒す実力がついているのです。


大事な事
今をみて、今の自分を認めること。
そして今できる課題に集中して、努力を続けること。



2.上手い人と比べる事の傲慢

この人はこんなに上手いのに自分なんて、、、

こう思って落ち込んで自信をなくしてしまう事は往々にしてあります。

例えて言えばそれは、空手を初めて6ヶ月くらいになって、全国大会や世界大会で優勝してる人たちを見て、なんで自分はこんなに弱いんだ。

と思う様な事で、上手い人がそこに至るまでの血の滲む様な努力を無視して、その結果だけを自分の今と比べている。

卑屈なように見えて、実は、心の奥底に、上手い人と自分を同じ土俵に上げてる傲慢さがあるのです。

 

だけども諦めて自分の今の実力を素直に認めることができれば、心はとっても楽になるのです。

 

これはもちろんギブアップという意味の諦めではなく、自分を明らかに観るという本当の意味での諦めなのです。

当たり前ですが、根底に、いつかは必ず上手くなるという信念を持ちながら、
今自分ができることをひたすら積み重ねていくことが大事なのです。


3. 極めようとしない

絵や造形を極めたい。
デッサンを極めたい。
Zbrush(立体造形CGソフト)を極めたい。

そんな決心を時々聞くことがあります。

あそこまで極めれば自分に自信が持てるようになる。と思う最高の到達点ですね。

すごいことだとは思うのですが、そうなったら自信を持てるようになるわけではありません。

なぜなら極めることなんて不可能だからです。

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富士山が一番高い山だと思って登ってたら、世界にはエベレストがあった。

今度はエベレストを登ってたら、火星にはその3倍の高さのオリンポス山があった。

そして太陽系の外にはもっと高い山も存在することでしょう。

 

極めるというのはそんなようなものです。
キリがありません。

 

極める事をゴールにしてしまうと、もっと高い山があると気づいた時にまた自信を失ってしまうのです。

 

だからと言って、極めようとすることが無駄だなんてこともありません。

 

上に登ることを目指して、ただひたすら足元を見ながら登っていけばいつの間にやらこんな高いところに来ていた。

こんな感覚の繰り返しが大事なのです。

 

それをよく見えない遥か高い山の頂上を見てしまうものだから、目の前の一歩を出すのが苦しくなるのです。


上達は、今の自分より上に行くということの単なる繰り返しであり、到達点などありません。
今の自分が認知できる頂上は、上に行けば行くほどもっと高くなることに気づくのです。


どんなに出来るようになっても、頂上があると思ってしまうと、それと比べてしまって今の自分に自信を持てなくなってしまうのです。そこまでの遠さを想像するだけで苦しくなってしまうのです。

だから極めようなんて思わない方がいいのです。

頂上はないので、そこにたどり着くことを目標にするのではなく、ただひたすら昨日の自分よりよくなろうと、今できることを全力でやりながら上がっていけばいいのです。

そうすればいつでも自分実力を明らかに捉えて、確実に上達ができ、今のレベルでも自信が持てるのです。

 

繰り返しますが、出来ようが出来まいが、今の自分の実力を明らかにして、自分を認めることが一番大事なのです。

 

出来ないイコールダメだとは決して思わず、出来ないのが今の自分の実力だと素直に認めればいいのです。

そうすれば次の一歩を確実に踏み出せるのです。

出来なくてもいいのですよ。

なぜなら一歩踏み出すことを繰り返せば確実にできるようになっていく事は保証されているのですから。
大事なのは積み重ねなのです。



4. 極める=自信 ではない

そしてもう一つ注意しなければいけない事は、自分は極めたと思う事が自信を持つことではないという事です。

極めたと思うことは、
もっと高い山があるのを認めず、自分の成長をやめてしまうことなのです。

極めるというと遥か遠いことに思われるかもしれませんが、そうでもないのです。

身近な「極めた」という感覚は、“そんなこと知ってるよ” という感覚です。

何事も勉強すればするほど、上達すればするほど知識は深くなっていきます。

例えば目の形はこうだと思って、ある程度できるようになる。

そこで、目の形はこうなんだとわかってる気持ちになってしまうんですね。

ところがさらに勉強・修練を重ねると、それまでは見えなかったことに気づいたりします。

知識は深くなっていくのです。

それを、目の形なんて知ってるよと決めつけてしまうと、そこで新たなことに気づくことを自分でブロックしてしまうのです。

非常に勿体無いことです。

私自身も30年近く造形を続けて、多くの人たちに偉そうの教えたりもしていますが、今だに新たな発見があります。

自分は造形を極めたなんて思ってしまったら、発見を出来なくなってしまうのです。

はっきりと断言しますが、どんなに努力を重ねても、真に極めるということはありません。

技を極めたと思ってピッコロを倒しても、その先にはフリーザがいて、更にはセルやブウまでいるのです。


人生は常に発展途上なのです。
やり続ける限りは上っていけるのです。
そして到達点などありません。
すべての出来事は通過点なのです。


そして上に進んでいくうちにいろいろな分かれ道に遭います。

その都度様々な選択をして進んでいくと、数年前は考えられなかった選択肢が出てきたりします。

1年先自分が何をやってるかなんて誰にもわかりません。
それだったら今一生懸命上達する努力を今すればいいのです。

 慢心せず、そして卑屈にならず、今の自分を認めていれば必ず上達していきます。
それでいいのです。

何年も先に進んでる人と同じ土俵で比べず、自分が常に上達し続ける状態をキープすればいつの間にか上手くなってるのです。
積み重ねの実績で自信の強さが上がっていくのです。



5. 続けるために工夫する

続けていけば上達するのであれば、続けられる環境を工夫するのです。

朝起きてからクタクタになって寝るまで、誰かに働かされているというのであれば、時間を作るのは難しいでしょうが、どんなに忙しくても工夫次第で練習時間を作る事は可能です。

毎日1−2時間でも捻出できれば、半年後にはずいぶんと変わるはずです。

時間の作り方とかの本はいっぱい出ているので調べてみるといいでしょう。

それを信じながら、正しい練習を平常心でできるといいですね。

ありきたりな言葉ですが、継続は力なりです。

30年近く映画の特殊造形業界に携わってみて確信しています。

続けることをやめないことです。

 

↓上達への最短距離を進めます

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