チョコレートが人生の迷子からの脱出のきっかけだったお話
15年前にカナダではじめて出会ったローチョコレート*。（*チョコレートの原材料のカカオを低温処理したものを使用したローフード製法のチョコレート）
カナダは、モザイクカルチャーといわれ多民族の異なる文化の人たちが共に暮らす国。日本では感じられなかった、多様な文化の中での生活に、 解放感と居心地の良さを感じ、社会人になってからどこか疲れた心も身体もみるみる回復していくのを実感しました。
そんな時にその味の虜になったローチョコレートは、まるで薬のよう。これまで食べてきたチョコレートとは違い、カカオの味をダイレクトに感じられるものでした。 食べるとなぜか元気になり、甘いものなのに少量で満足できる不思議なチョコレート。
それまでの30年間の人生で1mmもショコラティエになろうと思ったことのない私が、なってしまうことになる最初の点はこのカナダでの体験でした。
いつか独立したい！ずっとそんな想いを抱きながらもがむしゃらに走った20代。サラリーマン生活を一度リセットして何か変わるのか？いや、流れを変えたい！
「お前は俺の最後の女だ！」なんていう傲慢な彼との関係。彼のビジネス失敗後もずるずると関係を切れない自分にもいい加減嫌気がさしていた。
このまま付き合っていたら自分がダメになる。彼と共倒れになるのは絶対嫌だ！私が本当にやりたかったことってなんだったっけ？と、完全に人生の迷子になっていた私は、人生の仕切り直しがしたかった。
そしてワーキングホリデーができるギリギリの30歳。長年の夢だった海外生活を実現させるべくカナダへ旅立ったのだ。
そこでまさかこんなチョコレートに出会い、こんなに夢中になるなんて！一気に光が差してきた感じ、わかるだろうか？
いつか、いつかで目的定まらずまま走ってきた私が、なぜか惹かれたローチョコレート。
そのわけも知りたくて、ローフードのカフェやレストランでいろいろ食べたり、作り方を学んだ2年間を経て帰国したのでした。
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