chocolat moon

はじめまして。 ほうふ しなこ、秋月伶香の作家ユニットchocolat moon(シ…

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はじめまして。 ほうふ しなこ、秋月伶香の作家ユニットchocolat moon(ショコラ ムーン)です。 様々なジャンルの物語をみなさんにお届けできたらと思います。

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ポエムサンプル

※配信用やボイスサンプルなどにどうぞ。その際は一言頂けると大変嬉しいです。 「カラー」 色はいろいろ 赤い電車にお星様 夜空はどうして真っ黒け? わたしは知らない 透明の色 ぼくは知らない 虹色の夢 あなたは知ってる? キミの色 世界に色を塗れるなら わたしはすべてモノトーン 宇宙に色を塗れるなら ぼくはすべてをカラフルに 色はいろいろ 十人十色

    • ぽえむ23

      「無き声」  ほうふ しなこ ぽろぽろ 涙はどんなに流れても 枯れることなく ぽろぽろ 涙がどんなに伝っても 言えることなく ぽろぽろ 流れてしまえばいいのにな ぽろぽろ いえればいいのにな 滴の向こうで 揺れる未来は 誰のことを待つでもなく ぽろぽろ ぽろぽろ 泣いている ぽろぽろ ぽろぽろ 枯れることなく 癒すことも叶わぬままに

      • ぽえむ22

        「白き花びら」ほうふ しなこ  冬の枯れ木に咲く花か  見紛うほどの美しさ  風に乗りて舞い散れば  それは白き花びらなりきって  ひらりきらりと溶けていく  冬の枯れ木に積もる雪  冷たさ忘れる美しさ  風に吹かれて舞い上がり  辺り照らした蛍のよう  さらりゆるりと溶けていく  夜を冷やして消えていく  踏まれ溶け水泥を吸い  汚く凍る澄んだ朝  しかしそこには残らずも  舞いて散り行く美しさ  真枯れ木に咲いていた  厳しき冬の白き花びら

        • ぽえむ21

          「幸せの機関銃」ほうふ しなこ どうしてみんなと幸せになれないのでしょう どうしてみんなで幸せになれないのでしょう それは簡単です みんな 自分と違うからです なぜ私は争うのでしょう なぜ私は憎むのでしょう それは単純です 自分が幸せになりたいからです みんな みんな みんな 誰かの幸せが羨ましいのです 自分が 自分だけ 私は 自分だけが不幸です だから 機関銃は鳴り止みません 自分が幸せだと信じるために 誰かだけが幸せにならないように 幸せの機関銃

        • 固定された記事

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        • しのせかい5
          3本
        • しのせかい4
          5本
        • しのせかい3
          5本
        • トラさんは嫌われ者
          4本
        • しのせかい2
          5本
        • しのせかい1
          5本

        記事

          ぽえむ20

          「無言戦争」ほうふ しなこ 私は言いません それが間違っていると 私は言えません これが正しいことだと 生きていく道の数だけ正解があります 人の数だけ間違いがあります 完璧な正義がないように 完全な正義もありません 善悪は私の心に根を張っています 白黒の境目はいつだって灰色なのに あなたがそれを好きなように 私はそれが嫌いです あなたの嫌いな食べ物を 私は今日も美味しく頂きます 私の大切なものが あなたにはガラクタに見えるでしょう 誰かの目で世界を見られたら

          ぽえむ20

          ぽえむ19

          「雨燦々」 ほうふ しなこ きらきらざあざあ 悲しみよ らんらんぱらぱら 苦しみよ 輝き照らす太陽に 黒雲纏てまた燃ゆる しとしとさらさら 雨燦々 ふれふれ そらふれ 流しておくれ 怒りと痛みを洗っておくれ そのうち綺麗にまざっておくれ 雨と太陽 笑っておくれ 人は必ず泣くのだから きらきら ざあざあ 笑っておくれ

          ぽえむ19

          ぽえむ18

          「花火」ほうふ しなこ ほんのりと残る焦げた香りが好きだった 指に染みつく火薬の匂いが好きだった 地面に焼けた紙屑が落ちて 瞼を閉じた時に見える微かな色が好きだった 煩いくらいの音がまだ聞こえてくるようで それがまた好きだったりした 誰と一緒だったか 誰の笑い声だったか 点かないマッチに苛立ちながら 消えた蝋燭を楽しげに眺めていた ただそこにいるだけでよかった それが眩しかった 夏のひと時 花火のように 生温い風と過ぎ去った

          ぽえむ18

          ぽえむ17

          「ひとつの世界」ほうふ しなこ あなたの世界にわたしはいるのでしょうか わたしの世界にあなたがいるように この人の世界に優しさがないように あの人の世界には怒りがありません 涙が笑顔になれば 嘲笑は誰かを殺しました 何もない世界はあるのでしょうか それは誰も知りません それが誰にでも分かるように 私はいるのでしょうか あなたがここにいるように 自分にはなぜ私が見えないのでしょうか あなたが見ているように 一つの世界はとても窮屈です 世界の一つはすごく自由です

          ぽえむ17

          ぽえむ16

          「時の針」ほうふ しなこ 生き続ければ もういくつ 終わればそこで まだいくつ 有限で制限 だからのチャンス カウントダウンでレベルアップ 削られた自信が経験値 勝ち価値カチと針進み 無勝ち無価値とアラーム聞こえ 生き続ければ もういくつ 終わればそこで まだいくつ 針の先の自分になる時に 自分を積み重ねた過去を串刺して 希望は光とまだまだ信じて 潰れた心で祝いの拍手 生き続ければ もういくつ 新たな一年の始まりが 針の先で真っ赤に染まる 聞こえるアラーム 

          ぽえむ16

          みじかいうた2

          ゴミが飛び 冷え切る街に 抱かれて 伸ばす手触れる ほのかな夢陽 常夏に 溶けるアイスの 儚さと 食べりゃ一緒さ 図太い私 唐突に 破壊衝動 襲われて 震える奥歯に 砕ける希望 ほうふ しなこ

          みじかいうた2

          みじかいうた1

          気付いたら 水場になくなる 落ち葉達 見上げた枝に 葉っぱ一枚 ビル群に 風道見える 木の葉の音 前行く人を 黄色に染めて 赤黄色 木の葉舞い散り 天仰ぐ 足早過ぎる 今に一息 ほうふ しなこ

          みじかいうた1

          ぽえむ15

          「青」 ほうふ しなこ それは 私が気づかなくていいように 穏やかに 確実に 変わっていく 見上げれば 晴れていた 青々と 広がっていた 端っこは 白かった 見上げれば また かもめが鳴いている それは 私が気にしなくていいように 静かに たしかに 変わっていた 潜れば 青かった キラキラと 光っていた 端っこは 黒かった 潜れば もっと くじらが泣いていた 青は やはり私が気づかないうちに 何事もなかったかのように 笑顔で泣いたように 青は ひっ

          ぽえむ15

          物語を書く。

          こんにちは、ほうふしなこです。 普段は、小説、詩、脚本を書いています。 ・詩から小説へ詩は、小学二年生くらいから書いていた記憶があります。 裏が白い広告を集めて、自分で丁度いいと思うサイズに切ってホッチキスで綴じて、ノート型にして、それに書いてました(笑) なぜにノートに書かなかったのかな、当時の私……たぶん、自分で作るところから楽しかったんだとは思いますけど(笑) 詩に合うような絵も自分で描いていましたが、ここでは誰かに見せたりはしなかったかな……書いて満足していたと思

          物語を書く。

          ぽえむ14

          「海が消えた日」 ほうふ しなこ 濁る海面と唸る曇天が相まって 潮と雨の匂いは世界を統べるの 迷うことなく境はなくなって 落ちる滴はただ塩辛く すべてはただ一つと思わせた 誰も悲しまないわ 誰ももう何も言わない そこに何もなくなってしまったから 目の前にはただ灰色 それが何かを忘れてしまったわ

          ぽえむ14

          トラさんは嫌われ者4

          雨が降っていました。 トラさんは、どうしても空腹に耐えきれず、外へ出ました。 誰も……いないよね…… ゆっくりと洞窟のある山から降ります。 でも、いつも降りる方ではなく、あまり行かない道を歩きました。 こんな所もあったんだなぁ 雨に打たれながらも、トラさんは少しだけワクワクとしていました。 知らない場所へ行けば、もしかすると本当の自分に会えるかもしれない トラさんは思いました。 ふと目の前に、小さな小屋がありました。 ボロボロで、今にも崩れ落ちそうですが、ひどくな

          トラさんは嫌われ者4

          トラさんは嫌われ者3

          雀のピィちゃんが草陰で震えていました。 どうやら誰かにいじめられてしまったみたいです。 ピィちゃん、一人ぼっちであんなに震えて……かわいそうに よし、ボクが守ってあげよう! でも、ピィちゃんはとっても小さな命です。 トラさんがドタドタ近づいてしまうと、ビックリして心臓が止まってしまうかもしれません。 トラさんはゆっくり、ゆっくりと近づきました。 と、そこへ烏のカァさんが、お空からまっしぐら、ピィちゃんのそばへと舞い降りました。 カァさんは震えながらもピィちゃんの前に立ち塞

          トラさんは嫌われ者3