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さようなら、顔も知らなかったおとなりさん【ちょっぴりセンチメンタル】

今日もほぼ引きこもりの一日。
隣の部屋でなんとなくずっと音がしてるような気がしていて、なんなのかなとちょっと思ったのだけれど、でもそんなに気にするほどじゃないやとやり過ごしておりました。

そうしたら、そのうちガリガリ引っ掻いてるみたいな音がしはじめたので
「あぁ、天気もいいし連休だから大掃除でもしているのかな」とか思いながらまた数時間後。

今度は廊下で物を引き摺るような音が。宅配便が何度も来てるのかなとか思いつつ、別にわざわざ確認するほどのことでもないのでそのままにしておりました。

わたしが住んでいるマンションはもともととっても静かで、隣に住んでいる人の生活音はほぼ聞こえません。(他の住民のTVの音とかも一度も聞こえたことがない)。むしろ、外を走る車の音や雨の音のほうが耳に入ってくるし、マンション内の話し声が聞こえることはなくても、道路から子供の声が聞こえてくることがある、というのが日常です。


だから今日はうるさいというレベルではないのだけれどなんとなく騒がしいな、という珍しい状況で、やっぱり気になって、夕方、重い腰をあげて郵便物を出しに部屋から外へ出てみました。

そうしたら、、、お隣の部屋が引っ越しをしていました。ドアが開きっぱなしになっていて、もうほとんど荷物は運びだされた状態でした。


「あぁ、そういうことだったのか」と納得。
逆に、引っ越し作業をしていたにしては静かすぎるくらい。なんとまあ仕事のできる業者さんなのでしょう。まったく近隣住民の迷惑になってないなんて、素晴らしいことです。洗練された仕事っぷりに、ちょっと感動すら覚えました。


そして、そういえば、わたしはお隣さんと一度も顔を合わせたことがなかったなぁとふと思いました。
たぶん、お隣さんは1年くらいしか住んでなかったと思うのですが、男なのか女なのかも知らないままでした。東京の単身マンションとかだと、わざわざ引っ越しのご挨拶とか最近は減ってきているようだし(もしかしたら挨拶に来てた時にわたしが不在にしててそのままになってた可能性もある)結局はどんな人かまったくわからずだったのだと今改めて気づきました。

そして、お隣さんもわたしのことをほとんど知らないまま出て行ったのだろうと想像していたら、なんだかすごく不思議な気持ちに、、、

よくマンガとかにあるような薄い壁一枚のアパートとかだと、お隣さんの話声や音楽がうるさくて壁をドンドン叩いたりする、なんてエピソードがあったりしますがそれとは真逆。
静かな方がいいに決まってるし、プライバシーもしっかり守られている生活はとってもありがたいことなのだけれど、一方で、壁一枚しか隔ててないのに何をしてるかすらわからない、それが都会の暮らしなんだなぁとちょっぴり淋しさを覚えてしまうような、、、(いやでも隣の音が丸聞こえなんて絶対それは嫌なんだけどね)


ところで、皆さんは家に一人でいるとき、TVとかつけっぱなしにしていますか?それとも何か音楽をかけていますか?

わたしは、ほぼ無音なのですよね。
帰宅してまずTVをつけるということもあまりなく、ニュースなど必要に応じてスイッチを入れて、見終わったらまた消す、という感じです。あとはほぼ無音。無音といっても、往来の車の音や天気によっては風の音や雨の音がするので、もちろん完全な静寂ではないのですが。


5人家族で育ったわたしは、家の中はいつも賑やかでした。一人暮らしをするようになって淋しくなるよといろんな人から言われたのですが、むしろわたしは家の中が静かであるほうが落ち着くことに気づきました。落ち込んだり、病んでいるときは確かにそういう気分が加速してしまうこともありますが、それでも無理にテンションをあげるために部屋の中で音楽を聴いたりすることが自分には向いてないこともわかりました。

最近は特に、夜お気に入りの飲み物を飲みながら静かな時間をすごすのが一番のリセットになっているような気がします。


お隣の部屋が空っぽになったことがわかったからといって静けさがいっそう増したという訳ではないのだけれど、引っ越していった彼(あるいは彼女)がこれからどんな新しい生活をするのか、どうか幸あれ、なんて想像しているわたしは、今夜もこうしてひとり静かにPCに向かっています、、、




※この投稿は #ペアnote  というお題に参加させて頂いてます。




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