毎日、ちょっとだけ何かに劣等感
馬鹿みたいじゃないか、その劣等感は。
やっている仕事は違うのに、あの人の優秀さには届かないと。先輩にも同期にも後輩にも思う。
私だって言葉を話すのに、それはきっと誰かが真似できるものではないものなのに。誰かの言葉を見て、私の中からこの言葉は決して生まれることはないと嫉妬する。
物静かな人には「ちゃんとしてる」と、騒がしい人には「人に好かれるタイプだ」と。
羨ましい、うらやましい、
知っている人だけじゃなくて、知らない誰かのことも羨ましくて妬ましくて、あぁ、なんか今日もちょっと、自分が恥ずかしくて嫌になる。
いっそこのまま起きずに仕事を休んで明日も明後日も電話なんて無視していつの間にか解雇されて、何か頑張ってみよう的な淡い期待なぞせずに最低限の食事だけして…それは社会からリタイアしたことになるんだろうか、そんな風に死んだように生きてみたらどうだろうと、幾度となく考えた。
出来ないことはないのだ、やらないだけで。
でも結局、できないんだろうな。
何度生まれ変わっても「やらない」という選択肢をとることは、「できない」ことと同義だ。
だから、今日だって生きるのが恥ずかしくて億劫で逃げ出したいのは確かだけれどさ、それでもちゃんと早起きしたし身なりは整えたし朝カフェしたし、こうやってnoteを書いてるし、仕事もちゃんとやるよ。
スイーツの感想を書くのがおざなりになってきている。これも、なんだか「ちゃんと」書かないと駄目だなと、少しづつハードルを上げてしまってさ。
なんだか、後で「ちゃんと」、時間をかければ「ちゃんと」出来るって言い訳を引きずって。
もう少し、気軽に。
noteって、そういう場所で良いでしょう?
ブノワ・ニアン
可愛い。
別にこんな変な珈琲が出てきた訳ではないのだけれど、光の写りが口に見えたから、合わせて電気にも見える感じで目の点を入れてみた。
日常のなんでもないことを、ちょっと楽しく都合よく捉えてみるのも素敵でしょう?
さて。
ストロベリーショコラパフェ
うん、本当に真実に、とても可愛い。
トップとグラスの中とその空間と。
そのバランスがとても良いなと思うし。
ベルやダイヤの形をしたチョコ、それに真っ赤な苺。
「ワクワク」という言葉がパフェの周りで踊っているようじゃないか。
薄いチョコプレートの上にかかったチョコの粉雪は、パフェ提供時になんとスタッフの方が目の前でタブレットを削ってくださる。
ブノワ・ニアンのお高いタブレットを…「ストップ」と言うまで。
…どの時点で終了を告げるのが適切なのか。そりゃあ本音は全部削って欲しいよ。
良かった、その場に居た中で2番目で。1番目の人の動向を伺える。最高でどのくらいが居たのか知りたい。
マヤンレッドのチョコは、赤色が灯る味わいがする。あ、凄い、実際に食べたのはこれを書くよりも少し前なのに、口の中でハッキリと味が浮かぶ。
レーズンやナッツの重厚感を備えつつも、カカオらしい透明感ある酸味が軽くまとめあげている。
それをパリパリと手で割りながら、一部は口の中に、一部はグラスの中に、放り込んでいく。
パリッパリッ…無心。
パリッ…。
柔らかな割り心地が柔らかく響いて、なんだかほっこりする。
しっかり濃厚に、それでいて重たくは全然無い、マヤンレッドのアイス。チョコのチョコ感を後押しするようにサクサクのクランチが、その食感と音を持ってパフェの中でかなりの存在感を示す。
パッと可憐に華やかに可愛らしく、ストロベリーのソルベ。冷たさに鋭さを加えて、シャーっと冷たい。瑞々しく、明るい酸味が流れ広がる。この味わいの後押しは、苺。
ピスタチオのムースがズンと甘さに厚みを加えて、繋げてまとめて。
最後、もみの木のリキュールを使用したジュレで、サラッとすっきり、このパフェの入口に、あるいは出口に来たような。
最初から最後までのストーリー。
味わいの濃さとか色のコントラストとか、食感のリズムとか。
とても、とてもまとまり良いパフェでした。
毎日、少しだけ何かに、招待のない何かに劣等感を覚えながら。それでも頑張って立つのは結構それだけで疲れてしまうんだけどさ。
でも、きっと、その積み重ねが、いつか嫌な感情じゃない何かに変わりますように。
さ、頑張って仕事するか〜。
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