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フリーランスの減少トレンドから働き方の多様性を考えてみる

フリーランスは減少している

2018年2月時点で1119万人だったのが、2019年2月時点では1087万人となっています。そのことについてFacebookで書いたところほうぼうから反響がありました。以下がその投稿です。

あんまりこれ言う人いないんだけど、フリーランスの人数的な伸びは止まり、むしろ2018年から2019年にかけて減少に転じています。

「フリーランスやギグエコノミーが長期的にどんどん伸びていく」みたいな予測はもうハズレだったと言っていいんじゃないかな。

(後略)

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社会の変化が減速しているのではない

自由な働き方の先端とみなされることもあるフリーランスが減少している。このことは、そのまま「自由な働き方」に向けた社会の変化が減速しているといえるでしょうか?

きっと、そんなことはありません。

わたしたちは「人数」のようなわかりやすい尺度に注目してしまいますが、実はフリーランスの人数には表れない別のところで社会は「自由な働き方」に向けて前進しているんだと思います。

たとえば「金銭は受け取らずにプロジェクトを手伝っている」「相談に乗る代わりにご飯をおごってもらっている」「会員制コミュニティで自分の役割を全うしている」など、金銭的な報酬が発生しないところで豊かな生き方を見出す人が増えている可能性があります。

実際、わたしの主張の元となっているリサーチの母集団には「直近一年間の報酬あり」の人だけに限定されています。だから、金銭的報酬をもらっていない人はそもそも俎上に載せられていないわけですね。


フリーランスについてのリサーチなので、「直近一年間の報酬あり」に限定するのは正しいのです。でも、このリサーチから悲観的な結論だけじゃなく、楽観的な結論も見出しうることをちゃんと言葉にしておきたい。

金銭的報酬のやり取りに関係ないところで、新しい生き方や働き方を見出している人は、少なくとも私の周りには増えています。

だから、数値上のフリーランスは減っても、そこにカウントされない自由な生き方をしている人は増えているんじゃないかと思うのです。


報酬の有無も選択可能になったということ

以前の記事で「豊かな社会には選択肢が必要だ」と言いました。

よりよい社会には選択肢が必要なんじゃないか。働き方に関するべき論は窮屈なので、そこから外れた存在がちょっとくらいいてもいいし、働いている自覚のないやつがいてもいいと思う。

「働いている」という感覚が消えていく

働き方には金銭的報酬を受け取らないという選択肢もあります。それによってこそ受け取れる「金銭以外の報酬」にも実は多くのバリエーションがある。

そしてそれらの「金銭以外の報酬」も、回り回って金銭的報酬になることがあるので、「とはいえお金も必要でしょ」という主張とも相反するものではありません。


「金銭的報酬」を得ているフリーランスは減少しているけど、「金銭以外の報酬」を得ている自由な働き方の人たちが増えている。フリーランスの減少がそうした働き方やその価値観の多様化によるものだとしたら、希望が持てる気がしてきますね。


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