キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン

 レオナルド・ディカプリオが詐欺師を演じた本作。彼を追うFBI捜査官を、トム・ハンクスが演じる。追われる者と追う者のだまし合い。スター競演の娯楽映画といってしまえば、それまでなのですが、個人的にはもっと深い味わい(?)がありました。
 ディカプリオの父親役を、クリストファー・ウォーケンが演じているのですが、この父子の関係がすばらしい。父親が失ったものを、息子が取り返そうとする。この気持がディカプリオを動かすわけですが、人生はそうはうまくいかない。父親同様、息子も得たものを失っていく。
 最終的にはディカプリオの人生は、父親とは違うものになっていくのですが、父親の生き様が息子にもそのまま受け継がれるという流れを織り込んでいるあたりに、この映画の深さを感じました。
 自分の人生を見ても、どこかしら親と似たものがあるんですよね。そして、そこから抜け出すためには相当色々なことをする必要がある。そんなことを考えた映画でした。

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