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恥ずかしいだけのガチポエム

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素敵な写真とセンチなポエム。現実の厳しさに疲れた心を癒やされたいあなたに贈る、こつこつと積み上げていく世界。 心のどこかがほんのりとあたたかくなれば幸いです。 がんばって、だいた…
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2021年4月の記事一覧

ふつりあいにつりあってる

ふつりあいにつりあってる

真夏日の青空の下に立つ避雷針は凶暴で、のどかな陽気とつりあっていなかった。
もちろんぼくらは嵐を望んではいなかったし、このふつりあいなのも悪くないと認めた。
世の中はふつりあいなのだ。ふつりあいなもの同士がつりあっている。

自然に魅了されて

大自然のつづき。
思いもよらない光景。ものすごい光景ではないけれど、日常とすこし離れた場所にある。それが自然のだいごみかもしれない。
ぼくは自然に魅了される。

自然になりたい

自然になりたい

風に揺れる木々は都会でもあるけれど
満足感はなかなかない。
ただの自然現象じゃないのときみは笑うけれど、ぼくは本気だ。
なにに対して本気なのだろう。
自然現象を感じること。
そう。ぼくは自然をそのまま感じたい。

アバンギャルドな日々

アバンギャルドな日々

町の中に前衛的な芝居の舞台みたいな風景がぽろぽろとこぼれている。ぼくはたまに足を止めて、それを見入る。
アバンギャルドだと彼女はいう。
その言い方が妙に昭和めいていて、ぼくは思わず吹き出した。

安堵感

安堵感

終着駅はライトで明るく輝いていた。電車からおりて、ホームを歩く。旅の終わりはいいものだ。目的地についた安堵感。慣れた街ではなくても、不思議と安堵する。
そして新しい日がはじまるのに備えるのだ。

美しいものを

美しいものを

写真をとるときはひとつの作品みたいにしないと気が済まない。
どこかでバランスをとる。
構図なのか、色なのか、その時々の判断で。
美しいものを作り、美しいものを追いかけて。

すぐれたイマジネーション

すぐれたイマジネーション

すぐれたイマジネーションはいたるところにある。気負って探す必要はない。目の前にもたくさんある。大切なのは、きちんと見つけること。見逃さないことだ。

なつじゃないけど

なつじゃないけど

たまに夏のような空になるときがある。ぼくはウキウキして、散歩に出る。少し肌寒い。季節はまだ春先だ。それでも気分は良くて、しあわせになる。

生きる場所

生きる場所

雨の後の緑はいつもよりも華やかに見える。ぼくらは木々が放つ爽やかな空気をすいこみ、生きていることを実感する。ぼくらははるか遠くまで旅をする。気持ちの上で。のびのびと生きる場所に向かう。

好きだよ

好きだよ

中華料理は好きだ
中華料理を嫌いな人にはあったことがない。だれもが、中華料理をファーストチョイスにするわけではないが、少なくとも嫌ってはいない。
これはぼくの持論で、彼女に言わせると、それは中華料理が好きな人だけを見ていて、中華料理を嫌いな人を見る気がないからだという。
彼女はいつも正論だ。
じゃあ、とぼくは聞いた。
きみは中華料理は嫌いなのか?
彼女は照れ臭そうに笑って、好きだよ、と言った。

空の趣味

空の趣味

空の色は青がいい。すっきり、濃い青。
「青空がいいって刷り込まれてるのよ」
彼女がいう。
彼女は少し曇っているくらいがいいという。
やれやれ、それでもうまくいっているのだから男女の仲は不思議なものだ。

待っててあげる

待っててあげる

送電線に沿って歩いていくとどこにたどりつくのだろう。
そりゃ、日本中歩くことになるわよ、ときみが笑う。
しかも、何周も歩くのよ。
本当にそうだろうか。どこかに終点があったりしないだろうか。
ぼくが疑問を口にすると、きみは笑う。
たしかめてきたら?
私は一緒にはいかないけれど、ここで待っててあげるから。

どうやら長いこと待たせてしまいそうだ?

幻想街綺譚

幻想街綺譚

雨の日に出かけるのは濡れるからいやだ、とぼく。
彼女は雨の日でも出かける。そこにしかない良さがあるのだそうだ。
男らしさを発揮して、ぼくは彼女と一緒に出かけた。その道すがら。
きらきらと光をおびた公園は、ちょっとした別世界だった。

不思議な光景

不思議な光景

不思議な光景。
田舎の空き地に二階建てバス。
なぜここにあるのかはまあいい。
ぼくらは、その組み合わせにじんわりとした驚きを覚えた。
「あのバス。まだ動くのかしら」
彼女が言った。
そうそれはぼくも気になるところ。
こんな田舎を二階建てバスが走ったら。
「それはそれで楽しいだろうね」
彼女が言った。