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あかつきと呼ばれていた先生

高校時代に私の周りの友人含め、“あかつき”と一部の生徒が呼んでいた先生がいる。
なぜそう呼んでいたかはいまいち思い出せない。

#忘れられない先生 というテーマ?を目にして、高校時代の恩師達の姿が目に浮かんだ。
普通の公立校だったが生徒も先生もかなり個性の強い高校に通っていたため、複数人このテーマに該当するような先生がいるのだが、ここはやはり“あかつき”のエピソードを書くしかないと思った。

“あかつき”は日本史を担当する4,50代くらいと思われるふくよかな女性の先生で、縄文時代がとても好きだった。
「ある場所で卑弥呼の化身と思われる者と遭遇したことがある」と、“あかつき”に意気揚々と授業で話されたことがあったが、私を含む、生徒はみんなリアクションに困ったのでないだろうか。(私達はそんな話も決して否定しない心優しい生徒だった。)


そんな“あかつき”について、個人的に特に思い出深いのが、1年間ほとんど時代が進まず、日本史の授業がほぼ縄文時代の内容のみで終わってしまったことだ。

もしかすると実際には他の時代も授業をしていたが、“あかつき”が特に熱心にしていた縄文時代の授業の記憶が私の中でより深く残ってしまっていて、他の時代の授業の記憶が抜け落ちてしまっている可能性もある。

しかし私の記憶では、例えば江戸時代なんてほとんど学ばなかった。
記憶が定かではないが、豊臣秀吉だか徳川家康だかの誰かがやっと登場した辺りでその学年が終わってしまったと思う。

あんなに情熱のある授業をしてくれていたのに、今となってはほぼ1年間をかけて、縄文時代の何をそんなに深く学んだのか思い出せないし、縄文時代の知識についてはすっかり忘れてしまっている。

それに関しては大変申し訳なく思うが、“あかつき”という縄文時代が好きな先生がいたことは、この先もずっと忘れられない。

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