[アニメ感想] おとなりに銀河:宇宙発のラブコメだけど家族の物語でもある
癒し系のラブコメなのかと思い気楽な気持ちで見始めたら、全く違うところにロックオンしてしまった…。
主人公の久我 一郎は、父親を亡くし、23歳で幼い妹と弟を育てている。母親はいない。
彼は漫画家であり、父の残したアパートのオーナーでもある。
そこへ漫画のアシスタントとして、五色 しおりがやってくる。彼女は腕がよく、しかも美女である…。
で、これだけで物語は成立しそうなんだけど、これはSFなのである。
詳しくは見てのお楽しみ…ということで、軽く説明すると、SF的な理由で久我 一郎と五色 しおりが無理やり婚姻関係となり、その状況を打破していく物語。
本当なら、一郎としおりのピュアで真っすぐな関係作りを見守るような物語なんだろうけど、私は最初から別のことが気になって気になって愛おしくてたまらなくなってしまったんだ…。
それは、一郎の幼い妹 まちと 弟 ふみお である。
この二人はまだ小学生の低学年くらいなのかな。まちの方がお姉である。
まちは明るくて、兄を支えるべく、しっかりした女の子でムードメーカーでもある。
ふみおは…物語の中では詳しく触れらないんだけど、少し発達のゆっくりな子なのかな? と思わせる感じなのである。
そんな彼は、当たり前のように日常に溶け込んでいるんだ。
ふみおがそういう子であることがとても自然なの。誰もそれについて考察したりはしないで、ただ、ふみお は ふみお としてそこにいる。
その家族の姿が超絶リアルだった。私はそこに胸を貫かれてしまった。
ふみおにキュンキュンである。
この感じは、実際にこういう子が身近にいないと描けないよな…って思ってちょっと調べたら、作者の雨隠 ギド氏は幼稚園に勤務していたことがあるとのことだった。
うちには、ダウン症の兄ちゃんと、やたらと世話好きな妹がいる。まち と ふみお を見ていると、うちの子たちを見ているようで、私はこの二人から目が離せなくなってしまった。
まちが全てを受け止めている…。家族を養おうと必死なお兄ちゃんも、弟のことも。
私はだんだん まち が心配になってしまった。
うちの娘もこうなのかな…って。
いや、まちはいつも元気いっぱいで何の問題もなさそうに見えるんだけど、大丈夫かな…って。
そこに しおり という第三者が入って来ることで、家族の形が少しずつ変わっていくんだ。
そして、最後の方で まち の本音が少し聞けて、本当に小さなエピソードだったんだけど、私はそこで一番泣いてしまった。
というわけで、『おとなりに銀河』は私にとってものすごく愛おしい物語になってしまった…。
もちろん本筋のラブストーリーも素敵だし、漫画家さんの描く漫画家のお仕事もとっても興味深いのです。
しおりと堅物の母親の関係もなかなか見ものです。
説明しなくても伝わることがたくさん詰まった物語だな~。
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