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左右上顎第一大臼歯根尖性歯周炎~これまでずっと抱えてきた人生の積み残し

私がこれまでの人生で抱え続けてきた歯茎の持病と、その治療にあたり発生した様々な出来事について語ります。これはもはや医療ドラマです。それもノンフィクションです(一応)。


左右上顎第一大臼歯根尖性歯周炎とは

ひとことで言うと、歯茎が悪いのをずっと抱え続けてきたのです。タイトルでは左右って書いてありますが、以前からずっと良くないのは右の方です。今回は基本的に右奥歯ら辺の歯茎のことについて語ります(左も治療しなくちゃいけないらしいんだけど…)。

PHOTO ACより
(写真は筆者ではありませんw)

この症状に悩まされ続けておよそ○十年(禁則事項ですw)。
ようやく2024年1月27日、この件に一応の決着を付けることができました。

これは、私がこれまでずっと抱えてきた人生の積み残しについての話です。

<注記>
本記事は特定の医院や医療関係者に抗議することが目的ではなく、あくまで個人的なドキュメントです。そのため、医院や医療関係者を特定できるような記載は基本的にいたしませんが、それでも問題があるようでしたら、ご指摘いただければ対応のご検討をいたします。

そんな困ってるならさっさと歯医者行けよっ!!

って話だと思うでしょ?
でしょでしょ?

PHOTO ACより

さんざん行きました。もう十数軒…

歯医者にはさんざん行っているのですよ。実に十数軒(もう何件か数えておらず…)。
こちらが訴える症状としては以下の通り。

・右上の歯茎に明らかに何か溜っていて、押すとプヨプヨする。
・いつも気になる。
・ときどき腫れて膨らむ。
・明らかにこれが原因で頭痛で眠れない時がある。
(頭痛は決まって右側であり、歯茎の症状が悪化していると発生する)

まぁだいたいこんな感じの説明をするわけですよ。
で、歯医者側の回答はこうです。

「確かに歯茎は腫れているようだが、悪いところは特に見当たらない」
「歯茎のところにポケット(穴)が空いているので、そこから細菌が入り込んだのでは」
「虫歯でもない歯を削ったり抜いたりすることは歯医者として出来ない」
「その歯茎に対して当院で出来ることは何もない」
「とりあえず抗生物質と痛み止め出しとくので様子見ましょう」

言い方は医院によって異なりますが、おおむねこのような対応で終わるのが常でした。

で、全然別のところにある虫歯や歯石を片付けてそこの歯医者での治療は終わり、結局この歯茎はそのまま放置されたまま。また症状が悪化したら別の歯医者に行き、同じような説明をして同じように対応される…ということをもう十数回繰り返してきたわけです。コンピュータプログラミングのfor文を使った繰り返し処理みたいなもんですね。

for i in range(10):
  print('あの、ずっと右奥の歯茎悪いんですけど…')
  print('とりあえず薬だしとくから様子見ましょう')

ついに抜いた伝家の宝刀、大学病院への紹介状

そんなこんなで十数件目の歯医者。また症状が悪化して行った際に私は言いました。「また同じことを繰り返すならもう二度とここには来ない」と。

抗議するchitoseArk

そうすると、向こうも言い分が変わってきましてね。

「貴方の症状は歯の根にその原因があると思うが、当院では歯の根の治療はできない。大学病院への紹介状を書くので、3つのうちからどれか好きな病院を選んでどうぞ」(意訳w)

これまでにもさんざん言ってきたのにやっとかよ!という言葉がここまで出かかりましたが、ともあれこの言葉を出してくれたのは値千金です。大学病院への紹介状!この伝家の宝刀を抜いてくれたことにより、私が長年抱えてきたこの歯茎問題は一歩前に進むことになったのです。
(この歯科医を、以後本文では「かかりつけ医」と記載します)

大学病院は、かつて私がある手術でお世話になったところを選択しました。

かかりつけ医が発行した紹介状とは、次のようなものでありました。

(2024年1月28日追記:本文書は医院の認可をいただいたうえ、その場で中身を確認し、控えを取らせていただきました。その一部を記載します。なおWebへの記載の認可はいただいていないことから、院名や紹介先が分かりそうな部分はすべて削除し、私の病状部分の記載に留めております)

紹介状
(中略)
--------
傷病名
左右上顎第一大臼歯根尖性歯周炎の疑い
--------
紹介目的
御精査、御加療の程よろしくお願い申し上げます。
--------
症状経過・検査結果・治療経過[既往歴・家族歴]
お忙しいところ恐縮です。
根尖病巣がパノラマより確認され、腫脹自発痛など繰り返しており、 鼻症状もあるとのことで す。
御精査加療のほどよろしくお願いいたします。
--------
現在の処方
フロモックス錠
--------
備考
特にありません。

「左右上顎第一大臼歯根尖性歯周炎」って名前なんだ…。

つーかさ!!病名あるんじゃん!!
しかも「根尖病巣」とかいう物騒な単語まで書かれているよ?

だったら何で今までかかったすべての歯医者は悪いとこないとか言って治療放棄してたわけ?
技術とか設備の問題で自分とこで治療できないのは仕方ないとしても、だったら他のところ紹介してくれるとかないのですか?

最後に大学病院へつないでくれたこのかかりつけ医にしてもこの話を何度もしてて、ようやく重い腰を上げてくれたという次第です。

病名出せるんなら、悪いって分かってたんじゃん!!
最終的には大学病院紹介してくれたから有り難くは思っているけれど、正直そこについてはいまでも納得いってないです。

ともあれ、その後直ちに大学病院へレッツゴー、と思うでしょ?
でしょでしょ?
(すみません私最近脳内にハルヒが住んでますw)

歯が悪いだなんて、SOS団の面汚しだわ。
恥を知りなさい!!

大学病院で診てもらうのに8か月かかった件

ホントにっ!?って思いますよね?

PHOTO ACより

さっきの紹介状を書いてもらったのが2023年4月1日。
その日すぐに大学病院に電話し、アポが取れたのが4月19日(平日。土日はやっていないらしい。大学病院なのに?)。

Pixabayより
(写真と本記事の病院とは関係ありません)

ということでやってきました大学病院。さぁこれで忌まわしきこの歯茎ともおさらばだ…と思ったら、その日はとりあえず歯の状態を見るにとどまり、具体的な治療は担当医師が決まってからになるとのこと。じゃあいつ決まるのよそれって言うと

「早くても半年後」

とか、しれっと普通に抜かしやがる…コホン、仰るわけですよ。よくよく話を聞くと、保険外でやっちゃっていいなら3か月くらいで診てもらえる方法もあるとのこと。おいおい、地獄の沙汰も銭次第ってか?しかも銭積んでも3か月かかるとか、ここはどっかの国の医療体制かよっ!!

まぁでも、ようやく大学病院で診てもらえるところまで来たんだし、何年もこの歯茎の症状と付き合ってきたんだから、あと半年くらいしゃあない!!辛抱したるわそんくらい。

かくして季節は廻り、春過ぎて夏来にけらし治療への案内来ないどうなってんだ…と歌を詠んでしまうくらい待って待って待ち続け、ついに半年を過ぎても音沙汰無く「これ詐欺に引っかかったんだ、今回のことは酒でも飲んで忘れよう…」そんな風に思っていたある冬の日のこと。件の大学病院から、こんなハガキで通知を送ってきたのでした。

前略 前回ご来院の際に、ご予約を頂きましたが、このたび貴方の順番となりましたのでご通知申し上げます。
1月18日(木曜日)9時00分
に■■■■■受付へこの葉書をお出し ください。
ご注意
診療券及び保険証を忘れずにご持参ください。当日は1階受付で再来受付票を受け取り、指定の時間までに■■■外来受付においでください。
上記日時にご都合が悪い場合には、あらかじめ電話あるいは葉書にてご連絡ください。
2023年12月1日
〒〒■■■-■■■■ ■■■■■■■■(住所記載)
■■■■■■■■大学病院 ■■■科
TEL. ■■-■■■■-■■■■
担当医 ■■■■
予約番号 ■■■■■■
登録No ■■■■■■

んがあああああ!!!!!
遅い!!遅いよ!!
「このたび貴方の順番となりました」じゃないよ!!
普通はその前に何か言うことあんだろうが!?

まぁでもしゃあない、奴らは俗世間とは離れた時空に住んでいらっしゃるから、我々の世界とは時間の流れ方が異なっているのやも知れん。ともあれ、これでようやく治るんだから、細かいことはいいじゃないか!!

そんな気持ちで迎えた2024年1月18日。
ついに私は、いまひとたび大学病院の門を叩いたのでした。
(リアルに叩いてやれば良かったよ)

あれ?あれ?私、何でだか投げ返されちゃったんですけど??

大学病院の先生が私の歯を見て言った言葉を要約すると、おおむね以下のような内容でした。

「アンタこれ、問題の歯の部分の骨ないじゃないか!!レントゲン見たってそんなの明らかだ。これはもう歯の根を治療する状況ではなく、抜く一択!それ以外の選択肢無しッ!!悪いのが歯なのは一目瞭然なので、問題の歯を抜けばアンタの症状は自然に治まるよ」

ええ~そんな話聞いてないぞ?
ちなみにレントゲンってこんな感じね?

ちなみにレントゲンはかかりつけ医で勝手に写メりましたw
自分のだからいいよね?よね?

まぁこのレントゲン診て私が分かることなんてひとつもないんだけど、骨がないとか言われると確かにそうなのかもしれません。

えーだけど、歯の根の治療のはずがいきなり抜く話になってるよ?
まぁ、それで治るってここまで自信たっぷりに言われたら、まぁ、そんじゃお願いしますってなりますわな。

そしたらこの先生、次に何て言ったと思います?

ここ大学病院なんで、歯を抜いたりする治療は出来ないから。それはアンタのかかりつけ医にやってもらうことになる。大丈夫、私が治療内容についてアンタとこの先生宛に手紙書くから」(カキカキ…)「はい書けた、じゃあそれ持って行ってどうぞ」(意訳w)

「大学病院だから歯を抜けない」とか、言ってる意味が一切分からないのは私だけでしょうか?

アンタんとこの病院は「大学病院だから腹部を切開できない」とか言って手術の必要な患者をかかりつけ医のところへ追い返すのかよっ!!

まあでも、手紙書いてもらっちゃったし(ちなみに開封していいか分からなかったので開けてません)、会社有給もらってるし、んじゃその足でかかりつけ医に戻るとしますかね!!

ここからは怒涛のスピード展開で抜歯へ…!!

はい出戻りでございます。約8か月かけて大学病院にたどり着いたのに、いきなり追い返されてしまいました。何か手紙を預かってきたので、とりあえずこれ読んでいただけませんかね?…と手紙を出すと、かかりつけの担当医はそれを読んでひとこと、

「分かりました。では抜くということで。いつやりますか?」

wwwwwwwwwwwwwwwwwwww

ここ歯医者じゃなくて大草原でしたっけwww

おいかかりつけ医、「では」じゃねーーーーーよ!!

アンタらさんざん「悪いところない」だの「ウチでは出来ない」だのと言ってたクセに、大学病院の先生が書いた手紙ひとつで「ではやりましょう」って、どんだけ分かりやすい手の平返しだよwww

これ私、8か月かけて大学病院行く意味あったのかな?

いやでも、あの手紙がなかったらおそらく今でも別のかかりつけ医に行って同じことを繰り返し、きっと今も歯医者ジプシーを繰り返してたんだろうなと思うと、今回の一連の流れは決して無意味ではなかったんだと信じたい。うん、それは確かだと思う。徒労ではありましたけどね。

抜くと決まったら早かったです。ここでも

「保険が効かないけど腕が良くて後のケアもしっかりやる院長コースと、保険適用で通常の担当医コースとどっちが良い?」

という地獄の沙汰は銭次第な二択を迫られましたが、基本的にいつもお金がない私は当然後者しか選びようがないのでした。

抜歯 同意書
--------

私は歯科医院において検査診断の結果、下記の治療計画に基づく治療内容を充分理解の上、治療を行うことに同意いたします。
--------
部位 6
--------
備考 偶発症や術式・術後に関する説明
--------
R6年1月27日
担当医 ■■ ■■
患者名 久保田 裕之

これにサインをしたら、即刻麻酔してすぐ抜歯です。

あらよっと。

グロ画像苦手な方はスミマセン。
(一応配慮してモノクロにしました)

「いや~、一発で抜ければ良かったんだけど、やっぱり歯の根っこが傷んでましたから、もうこれ寿命ですよね」

(寿命になるまで放ったらかしにしたあげく、大学病院まで持ち出して時間稼ぎしたのはどこの誰だよ…)

って言葉がここまで出かかっていましたが、そこは大人なんでマイルドに「前からこの歯茎のことずっと言い続けてたのに、大学病院の手紙持って来ないと抜けないもんなんですか?」と言うと、

「歯を抜くってのはなかなか出来ないもんなんですよね~」

と、言い訳ともあきらめともつかない言葉を残されました。
はぁ…。

ここからの治療は…どうするどうなる!?

「はいこれで今日はおしまいです」

という担当医に対して、「あの、ブリッジにするとかそういう話は…?」と言ってみたのですが、

「そんなのは傷が塞がってみてからの話です」

とのこと。

え?え?
とりあえず抜くだけ抜いたけど、術後どうするかはまだ決められないってこと?

確か前回の検診で「インプラントかブリッジか入れ歯か選べる」って言ってたような気がするんだけど…。

傷が塞がるまでそのあたりに手を付けることはないとすると、当分は右の奥歯はない暮らしを送るということか。とほほ。まぁ、そもそもの目的は歯茎の症状を解消することだから、そこを見定めてからの方が良いかもですね。

ということで1月28日(日)現在、歯を抜いた翌日にこれを書いてます。

抜歯後は頑張って左側だけでご飯食べ、抗生物質としてクラリスなる薬を飲みました。「ヤツはとんでもないものを盗んでいきました。 あなたの歯です」という言葉が脳内にこだまする私はどうせアニメ厨ですよーだ。痛み止め(ボルタレンとかいうやつ)はまだ飲んでない。飲んだ方がいいのかなぁこれ。痛いと言えば痛いし、我慢出ると言えばできるくらいだけど…。

皆様も歯は大切に!!(しててもこうなるけど)

とりあえず長年抱えてきた積み残しの荷物にひと区切りがついたと言うことで、この話はいまのところここで終わりです。えぇ?まだ治ってないじゃんとお思いでしょうが、次回続編を書くとしたら、ちゃんと歯茎が正常化し、抜けた奥歯がブリッジか何かで埋まったらでしょうかね。また面白く書けるようなネタがあると良いのですが(いや良くねぇだろそれ)。

まぁ、いろいろドタバタはありましたが、結果的に歯茎問題は快方に向かいそうなので、何やかんや言っても私は今回お世話になったかかりつけ医と大学病院にある程度感謝はしています。もっと何かやりようあっただろとは今でも少し思っていますけれども。

それでは皆様、歯も歯茎も大切にしましょうね。私も夜寝る前にチョコレートで歯を磨き、ビールや缶チューハイもしくはハイボールで口をゆすぐのを今後は控え目にしようと思う次第でございます。それではまた。

▲かかりつけ医がオススメしてくれたハミガキ粉。効果のほどは定かではありませんが、一応愛用しています。

Pixabayより
夜寝るときのchitoseArk(笑)

(了)

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