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2022.1/15(土)23:10~NHK総合にて放送「SONGS OF TOKYO Episode 27 - ヴァイオレット・エヴァーガーデンSP TRUE 茅原実里」

毎度。C.H郵便社のベネディクトだ。アンタ宛の郵便を届けに来た。
届かなくていい手紙なんて、ねえからな…。

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ということで!新春から嬉し~いお手紙…もといニュースをお届けします!

SONGS OF TOKYO Episode 27 - ヴァイオレット・エヴァーガーデンSP TRUE 茅原実里

2020年に劇場版が公開され、昨年秋に金曜ロードショーにて放映された人気アニメ作品「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の音楽が、1/15(土)の23:10~23:38にNHK総合の番組「SONGS OF TOKYO」にて、そのアーティストとともに披露されました。

SONGS OF TOKYO Episode 27 - ヴァイオレット・エヴァーガーデンSP TRUE 茅原実里
2022年1月15日(土)23:10~23:38
出演

TRUE 茅原実里
楽曲
TRUE 「Sincerely」「WILL」「未来のひとへ」
茅原実里 「みちしるべ」「エイミー」

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」とは?

暁佳奈原作の小説を京都アニメーションがアニメ化した作品。戦争中に殺人兵器として用いられていた少女ヴァイオレットが、戦後両腕を失い義手となりながらも一命をとりとめ民間の郵便会社に就職。自動手記人形(手紙の代筆業)の仕事を通じ、彼女の慕うギルベルト少佐が残した言葉「愛してる」の意味を探していく物語です。

以前に私が書いたnoteもよろしければ合わせてご覧ください。

なお2020年9月18日に公開された映画「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」は2021年1月14日に興行収入21億円を突破したとされています。それからちょうど1年後、このような音楽番組で取り上げられるということになろうとは…。運命的なものを感ずるとともに、どこまでも衰えないその人気にいまさらながらに驚かされます。

その美術的なクオリティーの高さと感動が止まらない物語はまさに息を飲むかの如し。普段アニメを見ない方でもその映像体験には驚嘆すること間違いありません。まだ見たことがない方、まずは上記のYouTubeにて是非!

アーティストについて

TRUE

歌手。アニメ関連のタイアップ楽曲を多く歌う。「響け!ユーフォニアム」「転生したらスライムだった件」「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」などが近年の代表的な関連作品。非常にパワフルで張りのある歌声が特徴で、2021年のアニサマ(アニメロサマーライブ)で3日目の大トリを務めたほどの実力派ボーカリスト。

本名の唐沢美帆名義で作詞も手掛けており、今回披露される「Sincerely」「WILL」「未来のひとへ」はいずれも彼女による作詞。また今回一緒に出演する茅原実里(後述)に詞を提供したこともあり。

私的には「超人」だと思っています。

茅原実里

歌手・声優。「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」においてはエリカ・ブラウンの声を担当。アニメ関連では「涼宮ハルヒの憂鬱」「らき☆すた」「みなみけ」「境界の彼方」「デート・ア・ライブ」などにて声の出演、ならびにキャラソンや主題歌を唄いました。「クリスタルボイス」と呼ばれる明瞭な発声に特徴があり、それがときにデジタルチックに、ときに優しさと温かみを伴った歌声となって心に沁み渡る楽曲となります。

2021年をもって歌手活動休止を宣言しており、昨年11/18に発売となったミニアルバム「Re:Contact」、そして12/26に開催された神奈川県民ホールでのライブが現時点における音楽活動の区切りとなっています。

私的には「女神」だと思っています。

つまり1/15(土)23:10より放映された「SONGS OF TOKYO」は、地上波で超人女神の歌が揃って披露されるまたとない機会(!)というわけです。特に女神の方は既に歌手活動を休業されているので、歌う姿をテレビで視聴できる機会はハッキリ言って貴重です。永久保存版です。

さてそれでは、披露される楽曲について少し説明するとしましょうか。

(編注:番組で放映された楽曲のYouTube動画リンクをここに貼っておきます。案の定というか、やはり放送向けに尺を調整されていましたので、興味ある方はぜひ通常版を視聴してみてください)

楽曲紹介

Sincerely

Sincerely
歌:TRUE / 作詞:唐沢美帆 / 作曲:堀江晶太
編曲 :堀江晶太・Evan Call
作中の使用:第3話、第4話、第6話 - 第8話、第11話、第12話、Extra

「愛してる」の意味を求めて、自動手記人形という世界に飛び込んだヴァイオレット。とはいえ戦場で育った彼女は人間としての感情に乏しく、ひとつひとつ言葉を覚えながら、人の気持ちを、そして自分の気持ちをゆっくりと育んでいきました。そう、自分の気持ちです。

「わたし なんで 泣いているんだろう」

ヴァイオレットの心の中にいつも存在し続けるのは、彼女の育ての親代わりだったギルベルト少佐。戦場で両腕を失いながらも彼女が守ろうとし続けた少佐。そんな彼がヴァイオレットに残した言葉「愛してる」の意味に近付くことは、自身の気持ちに向き合うことでもあったのです。

この「Sincerely」には、人間の感情というものが分かるようになりつつあるヴァイオレットの戸惑いや憂い、葛藤、そしてギルベルト少佐に対する自身の想いが込められています。

聴くたびに物憂げなヴァイオレットの表情が、そして僅かに見せる微笑みが心に浮かぶ。「Sincerely」とはそんな楽曲です。

追記:Sincerelyは、上記リンクのアーティスト版とアニメ版の2つが発売されているのですが、購入するなら私的には絶対にアーティスト版をオススメします。というのも、アーティスト版にのみ入っているTRUE&茅原実里のデュエット曲「ふたりごと」がとてつもない神曲なのです。NHKはせっかくあの超人&女神を出すのなら、これを歌わせて欲しかった…。

WILL

WILL
歌:TRUE / 作詞:唐沢美帆 / 作曲・編曲:Evan Call
作中の使用:劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン

この曲は「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の主題歌です。「Sincerely」を聴いた後にこの曲を聴くと、手探りで心の在り処を探していたかのようなヴァイオレットがまるで悟りを開き、愛に目覚めたかのように感じられることでしょう。それもそのはず、「劇場版」は自動手記人形としても人間としても大きく成長したヴァイオレットのその後を描いた物語であるため、そこに充てられた楽曲は必然的に彼女の成長ぶりを反映したものとなりました。

もはや不安定な存在ではなく、立派な自動手記人形として社会に根差して生きているヴァイオレットですが、未だ決着がついていないことがひとつだけありました。そう、彼女の心の中に在り続けて消えないあの存在です。彼は生きているのか否か。確かに墓まで作られていましたが、そもそもあの戦争の後、彼の亡骸を発見した者は誰もいないのですから。

ここからはネタバレになるので、お話しに触れることも、この曲の歌詞に触れることもここでは止めておきましょう。

TRUEの声の伸びがとにかく凄くて、オーケストラ版を聴いてもオーケストラの方が彼女の熱量に圧倒されてしまうほどの気迫の絶唱。壮絶な人生の果てにたどり着いた愛の賛歌。「WILL」とはそんな楽曲です。

追記:「WILL」のCDには、同局の英語Ver.や、後述する「未来のひとへ」のオーケストラver.も収録されています。

未来のひとへ

未来のひとへ
歌:TRUE / 作詞:唐沢美帆 / 作曲・ 編曲:川崎里実
作中の使用:劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン

この曲は「劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン」のエンディングテーマです。というより「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」という物語すべてを包括するテーマ曲であるかのように私には感じられました。

語り手はヴァイオレット本人なのでしょうか。あの話は現代よりほんの少し前の…電話がようやく登場し始めた時代の出来事。文明がどんどん発達していくと共に、世界各地で戦争が勃発していった、私たちが知る世界のほんの少しだけ過去の物語。そんな動乱の世相に翻弄されながらも「愛してる」の意味を探し求めて生き抜いた少女、ヴァイオレットが未来のひとへ…そう、いまの私たちに語り掛けてくるメッセージ。

あなたが生きる未来にはどれだけ言葉が溢れているの?
そこに「愛してる」はあるのかな?

ヴァイオレットにこんなことを言われた私たちは、彼女の生き様に想いを馳せながら、少しだけ自分の心に問い掛けてみるといいかもしれません。

慈しむことが、自身の暮らしに根付いているのかを。
目には見えないものを見ようとする心が、まだ私たちの中にあるのかを。

みちしるべ

みちしるべ
歌:茅原実里 / 作詞:茅原実里 / 作曲・編曲:菊田大介(Elements Garden)
作中の使用:テレビ放送版エンディングテーマ、劇場版(挿入歌)

ほとんどのテレビ放送回でラストに流れるテーマ曲。「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」を最も象徴している曲であると私的には思っています。

「優しさで編み続けたゆりかごで明日へ行こう」

という歌詞が示すように、全体を通じて優しさで包まれた楽曲であり、拙いながらも一歩一歩、確実に歩んでいくヴァイオレットの心の内をゆったりとした描写で語り、唄う。「みちしるべ」とはそんな楽曲です。

戦争によって歪められた人生、自身の慕っていた少佐との離別、感情を持つことなく成長してしまった少女。「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の物語は深刻なものになりがちですが、この「みちしるべ」はそんな殺伐たる心を温めてくれるような、そんな効果があるように思うのです。まるで心に負った傷を音楽が癒してくれるような、そんな気持ちにさせられるのです。

自身への想い。少佐への想い。少女の心の内面をどこまでもどこまでも優しく綴り、唄う「みちしるべ」。その楽曲を唄うのは茅原実里さん以外には考えられません。歌で心を癒すというその一点において、彼女は誰よりも群を抜いていると、私はそう信じています。

追記:これもアニメ版とアーティスト版が発売されているのですが、圧倒的にアーティスト版を推します。というのも、アーティスト版にのみ入っているTRUE&茅原実里のデュエット曲「White ambitions」がこれまた凄い曲なのです!こっちは公式らしきYOUTUBEがないのでリンク貼れませんが、前述の「ふたりごと」とは異なり、ロック調の掛け合いが熱い楽曲。この超人&女神、いつかユニット組んでデビューとかしないかなぁ。

エイミー

エイミー
歌:茅原実里 / 作詞:茅原実里 / 作曲・編曲:菊田大介(Elements Garden)
作中の使用:ヴァイオレット・エヴァーガーデン 外伝 - 永遠と自動手記人形

この曲は「ヴァイオレット・エヴァーガーデン外伝 - 永遠と自動手記人形」のエンディングテーマです。「エイミー」とは劇中に登場する人物、イザベラ・ヨークがかつて名乗っていた名前であり、この名前を呼ぶことは彼女と彼女の妹(として育てた子供)であるテイラーにとって永遠の絆を保証する象徴のような意味を持っています。

戦後の貧民街で物拾いをして日銭を稼ぐ少女エイミーは、あるとき雪の降る中に捨てられていた幼子を発見します。自身ひとりが生きるのもやっとの彼女でしたが、それでもエイミーはその子を自分の妹「テイラー」として育てることを決意したのです。

かくして貧乏ながらもどうにか仲良く暮らす2人に転機が訪れます。何とエイミーはヨーク家という貴族の血が繋がっていることが判明。エイミーはそこでひとつの決断を迫られました。ヨーク家に引き取られる代わりに、テイラーの保護を保証してもらうという提案。エイミーは自分にとって最も大切な存在を守るために、自身の名を捨て、テイラーと離れ離れになる人生を選択した…いや、そうせざるを得ませんでした。

そうしてイザベラ・ヨークとなり、貴族の娘として教育を受けることになった彼女。その家庭教師として赴任したヴァイオレットが、テイラーのことをいつまでも忘れられない彼女にこう提案します。

「手紙を、書きませんか?」と。

映画の筋書きはここまでとします。「エイミー」というタイトルの意味が、ある程度話の内容が分からないと理解するのが難しいため、少し冗長になるのを承知で書きました。呼ばれることのなくなった名前。離れ離れになった姉妹の絆を結びつける名前。

「エイミー」

名前を呼ぶ。ただそれだけのことがどれほどまでに人の心を震わせ、支えとなり、生きていく力を与えてくれるのをこの映画は教えてくれます。そしてこの楽曲「エイミー」もまた、離れ離れになったエイミーとテイラーがその名前を通じてお互いに想いを伝え合うメッセージソングなのです。

「エイミー」

編み続けた願いが叶いますように。

まとめ

「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の物語は、多くの方が泣いたということで知られています。これを書いている私も、泣きながら綴っています。「Sincerely」から「エイミー」まで泣きっ放しです。こんなんで私、放送ちゃんと見れるのかな…。

でもやっぱりこれは伝えなくちゃと思ったので、泣きながらも何とか書き上げました。「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」の物語は劇場版でその幕を下ろしましたが、その音楽がこうしてお茶の間に届けられることでさらに多くの皆様に広がっていくような、そんな予感がしています。

ということで!ここまで読んでくださった皆様、よろしければ1/15(土)の23:10からHNK総合をぜひ。超人TRUEと女神茅原実里 みのりんの、その姿とその歌声にご注目あれ。

(編注:放送は終了しました。楽曲を聴いてみたいという方は本稿に貼ったYouTubeのリンクよりぜひ視聴してみてくださいませ!)


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