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カルチャーショック悪循環。自分はこんなに努力しているのに、どうして周りは理解してくれないの!

思い通りにいかない留学生活

とりあえず、英語を何とかしよう。しかしその英語も苦労の連続。 知恵熱にさらされることもあった。しかしそれ以上に苦労したことがある。

カルチャーショックだ。

「私は日本人である」という認識はあっても、自分がどれほど日本の常識に染まっているか、日本にいるだけではわからない。

自分は日本人として生きてきた自覚がそれほどなくても、日本人はやはり日本人なのだ。

当然、日本とイギリスの文化は違う。生活習慣も、食べ物も水も、住居も、衣服も、何もかも違う。

ただ不思議なことに、実際に生活のど真ん中にいると、自分と周りの齟齬には中々気づかないものだ。

いや、かみ合っていないことには気づく。しかし自分の何がかみ合っていないのかがわからないのだ。

気づかなければ、変わりようがない。自分は合わせようと努力しているつもりでも、努力の方向を間違えていることはあるものだ。

そして悪循環がはじまる。

「自分はこんなに努力しているのに、どうして周りは理解してくれないの!」

そして追い打ちをかけるように、今まで抑え込んでいた気持ちが露になって、嫌な部分ばかりに目が向くようになってしまうのだ。

イギリスの食事

とにかくイギリスの料理はおいしくない。

生きるには食べなければいけない。生きることは食べること。食べることに不満がでれば、生きることにも不満が顕著に出てくる。

ホームステイ先のご飯は、ほとんどレンジでチンだった。私だけかと思ったが、どうやら私だけではないらしい。

とにかくイギリスは食べ物にあまり関心がないらしい。食に対する姿勢、文化が根本的に違う。調理したとしても、焼くか蒸すぐらいしかしないのではないか?

「自分が一人暮らししていた時ですら、もうちょっとマシな料理してたぞ!」

日本の料理が如何にすごいものか、マジマジと感じるとともに不満が日々募っていく。

お米が恋しくなる。味噌汁が恋しくなる。お茶が恋しくなる。

「スーパーに売っているでしょ?」

そんなもの売っているわけがない。仮にあったとしても、値段は高く、とてもご飯といえる代物ではなかったりする。

少なくとも当時はそう思えた。

そうそう。外食にも注意が必要だ。というのも、イギリスの外食は結構高い。(※為替にもよるだろうが、私の頃は1ポンド=約250円)

食べ物どころか、飲み物すらまともに飲めない日が続いた。

このコーヒー一杯が一体いくらすると思う?

3ポンド。約750円だ。

目的があっても、何一つ思い通りいかない。 そうして気分が落ち込む時は、外でぼーっと座りこむ時もあった。


編集後記


「イギリスなら紅茶のめよ!」

そうなんです。紅茶なら結構安いです。当時、私はコーヒー党でした。子供の頃にペットボトルの紅茶を飲んで以来、紅茶が嫌いになりました。

断固として紅茶飲まなかったのが、イギリスで飲めるようになりました。でもこの時はまだ、そんな気持ちになれなかったんです。

落ち込んで座っている広場も、芝生がきれいですよね。史跡もあるし、いい雰囲気なんですが、当時は見えなかったんです。

堀もあって、花もあって、とってもきれいな場所なんですよ。

だからこそ、出かけることがの気晴らしになっていたはずなんです。そうやって出かけることの延長線上がバックパッカーにつながっていきます。しかし、イギリスの良さに気づくのは、もっとちょっと先の未来の話です。

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