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モロッコ旅行を終えて(2024年8月、モロッコ⑧)

 2024年の夏に行った7泊8日のモロッコ旅行。現地での滞在は5日間と短いものでしたが、中身の詰まった濃い5日間となりました。

 実を言うと、帰国して体調を崩しました。2、3日寝込んで、1週間はまともに食事ができませんでした。
 何かに感染したのではと心配になって、病院にも行きました。結果は、単なる夏バテでした。モロッコの暑さで疲れが溜まり、帰国後の日本の暑さと湿度にもやられたようでした。

 モロッコは遠く、日本からの移動だけでかなり体力を消耗しました。日中は40℃近くまで気温が上がり、さらに体力を奪われました。
 衛生面では、生水や生野菜をとらないように気を付けたり、あまり綺麗ではないトイレを使わざるを得なかったりしました。
 バスで街から街へ移動する際、道路の両側に延々とゴミが捨てられていて、残念な気持ちにもなりました。

 それでも、私はまたいつかモロッコに行きたいと思います。モロッコに行って、日本とは全く違う文化、全く違う時間の中に再び身を委ねたい。強くそう思います。

 夏の休暇が終わって仕事が始まり、以前のように忙しい、ストレスフルな日常が戻ってきました。
 時間に追われてイラッとした時、私はサハラ砂漠のことを思い出します。朝の静けさの中、ラクダが砂を踏み締める音だけが聞こえたこと。ラクダから降りて手を突っ込んだ砂漠の砂が、赤くてきめ細かくて暖かかったこと。ラクダを先導してくれたベルベル人のガイドさんたちが、真っ暗な中で待っていてくれたこと。私が私の日常に戻って忙しくしているこの瞬間にも、サハラ砂漠ではサハラ砂漠の時間が流れていること。
 また、フェズのリヤドのことも思い出します。部屋によって一つひとつ違う調度品が美しかったこと。ロビーから部屋の内装まで、アラビアンナイトの世界そのものだったこと。中庭で食べた鶏のタジンが柔らかくジューシーで、デザートのパスティラがパリパリで美味しかったこと。夜遅くまで賑やかな生演奏の音が響いていたこと。私が仕事で不安になっているこの瞬間にも、あのリヤドでは夢のような時間が流れていること。

 「自分は確かにあそこにいた」という事実は、今の私の力となり、支えとなっています。

 モロッコは遠い。でも、体力があるうちにもう一度訪れたい国の一つとなりました。

果てしなく続く砂漠。次は、砂漠に泊まるツアーに参加したい。
サハラ砂漠の砂。専用の入れ物も、モロッコで購入しました。
フェズで泊まったリヤドのロビー。
リヤドの部屋のライト①
細かい装飾が素敵です。ベッドルームにありました。
リヤドの部屋のライト②
壁に映る影が幻想的。
リヤドの部屋のライト③
下にビーズの装飾がついています。
リヤドの部屋のライト④
ビーズつきライトの豪華バージョン。リビングルームにありました。
リヤドの冷蔵庫。彫刻の柄が繊細です。
リヤドの部屋のカギ。
中庭とミュージシャンたち。夢のようなひとときでした。

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