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【発達障害】WAIS-ⅣとCAAAS受検②

■初診

前期研修医の方が同席。
先生は淡々と質問するのでそれに答えた。
先生は表情の動きが少なく、抑揚もあまり無い話し方なので人によっては苦手に感じるかもしれないなと思った。

先ず、先生からは最初に面談の内容を見た上で改めて『どんなことで困っているか』訊かれた。
【仕事は問題なくこなせるが、家事や事務手続きが完遂できない】ということを伝えた。主訴はこれになる。

すると『具体的にどのような理由で完遂できないか、自分でわかるか』訊かれたので、家事については【自分が楽しんでできることは進んでやるが、掃除や後片付けはモチベーションが保てない】【事務手続きは億劫でなんとなく先延ばししてしまう】と回答。
すると次は『掃除や後片付けに意欲が湧かない理由は心当たりあるか』訊かれたので【水で手足が濡れるのが嫌い、掃除で発生する音や家電の音が嫌い、単純に体力がもたない、ホコリが立つとアレルギー症状が出てしまうのでやりたくない】等を回答。

その次は仕事でこれまで嫌だったこと。
●基本パソコン作業が多く通勤に必要なのは家の鍵と定期だけ(入館証は忘れても仮カードを貸与してもらえる)にもかかわらず聴覚過敏のためスマホとモバイルバッテリーやイヤホンが必要で、それを忘れたり失くしたりするので家を駅を往復することが度々あった。
●全然関係ない業界出身で派遣で来ている自分より正社員のほうが物を知らなかったり、そのために臨機応変な対応ができなかったりして必要なフォローが受けられないことが多く地味にイラッとすることがある。
●他のメンバーが適当な対応をしてその尻拭いが発生することで自分の仕事のペースが乱れるのが嫌。
●報告書の作成や会議の時間が無駄に感じて面倒くさい。
●1時間につき15分休憩していいことになっているが、喫煙のため離席するのは何も言われないのに本を読んだり成城石井に行ってきたり休憩室に行くと注意されるのは意味がわからない。
●対応しろと言われたり規約外だからダメだと言われたり基準がはっきりせず指示が一貫しないのもイラッとくる。

その次は対人関係で嫌だったこと。
●恥ずかしかったことや失敗を自虐的にネタにして自分から提供するから笑うと突然怒り出すことが人間が居て意味がわからない、だったら言わなきゃいいのにとバカみたいと思ってしまう。
●自分の空間やモノに対する拘りがあるので人が家に来るのが嫌いだし、気易く自分のモノに触られたくない。それで家で遊ぶことや貸し借りを断ったりすると文句言われたり非難されることがあって嫌だった。
●あと小中では仲がいい=なんでもノリで一緒にやってくれる、家庭の事情でどうにもならないようなことまで助けてくれると思ってる自他の境界がおかしい人間が居て本当に鬱陶しかった。殴ったことがある。
●繰り返し同じようなことループして愚痴られると「オートリバースのカセット」「人の時間と脳のリソースをゴミ箱にしないでほしい」と思ってしまう。書き殴って破って燃やすとかすればいいのにと思う。
●訊かれたから真面目に答えてるのにデモデモダッテされると二度と相談に乗るまいと思う。
●それ以外でも冗談で言ってるのか本気で言ってるのかわからない時があるので雑談は適当に流してる。どうせこちらの話も半分もまともに聞いてないと思うので聞き役に回って喋らないようにしてる。

…ここまで読んで「コイツ、そもそもすごく性格が悪くないか?」と思った方もいると思う。否定はしません。
そう、わたしは書籍や論文を見て【発達障害の症状に当て嵌ることが多いなあ、もしかしたらそういうアレなのかな…】と思った反面、正直【単純に生育歴の影響で著しく性格が悪くて怠惰な人間】の可能性もあると思っていた。だからこそ確かめておく必要があった。

■薬が出た

ある程度話をしてから、先生は「以前ストラテラをもらってたみたいだけど、今回どうしますか」と訊ねた。
体も小さく(通常薬は身長体重から表面積を計算して量を決める)、腎臓が悪く排出が遅いので、成人の規定量では多い。
実際に体調を崩したので成人量は難しいこと、そして容量が多いと脳内でイメージしたり思考したりすることに支障が出るので本当に最低限の容量でいいと伝えた。
結果、血中濃度が一定になるよう朝晩各10mg、または仕事に合わせて朝20mgで飲む事になった。
(便宜上は朝晩2回10mgという処方になっている)

■サプライズ

そして診察の終わりに先生は言った。
「ぼくもアスペルガーの傾向があるんです、自覚あるんですよ。だから仰っていたことなんとなく解ります。困ったことがあったらメモしておいてできるだけ教えて下さい」
そう、先生も当事者なのだった。心強いことこの上ない。
しかもわたしのスマホのメモアプリに話そうとしていた内容や質問しようとしていたことをビッシリ書いてあるのを気にかけていた。
「メモ取る習慣はいいと思います、紙と違ってスマホだとそうそう失くさないでしょうし続けてください」
わたしはお礼を述べて退出した。


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