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コーラをつくったらファシリテーターになれる?!ファシリテーションの学習を促す土壌とは

風が吹けば桶屋が儲かる的な話ですが、クラフトコーラをつくって売った経験の中に、ファシリテーターとしてのあり方やスキルを育てるエッセンスがあるなと思ったので、振り返ってまとめてみます

無茶ぶりからはじまった、クラフトコーラ屋さん

私はあるファシリテーターに出会ったとき、「すごい!学びたい!」と思って思いつきで弟子入りした。
プログラムや計画は一切なく、師匠のアポに同行させてもらったりワークショップやイベントに参加させてもらったりして見て学ぶ期間が始まった。

師匠に2回目にあったときに、「コーラってつくれるらしいよ」と一緒にいた人が教えてくれて、「じゃあつくって売ってみてよ」と私に無茶ぶりが飛んできた。
次の日、一緒に材料を買いに行き、師匠がカレーをつくって売るのに乗っかって、一日限定の「クラフトコーラとスパイスカレーのお店」が実現した。
好評で完売して、忘れられない思い出となった。

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この経験の中に、のちにファシリテーションの実践経験を積みやすくするのに有利に働いた3つの要素があると思っている。それは、関係性づくり、実験マインド、ホスト経験。

学びを促すエッセンス①関係性づくり

当日は30人くらいの方が来てくれて(全員師匠の知り合い、ありがたや)、一気にいろんな人と仲よくなれた。
ごえん茶さんにはアイディアを実現させる会場として使わせてもらってお世話になったし、来てくれる方もおしゃべりやお手伝いに積極的なみなさんだった。それぞれの立ち位置で、喜んでギブアンドテイクしている風景があった。
こんな風に一緒に楽しめて頼りになる関係はファシリテーションの学習仲間として理想的
また、新しい人と出会い、新しいことをすることへの耐性がつくと、徐々に面白さを感じるようになる。それが次の実験マインドを育てることにもなると思う。

学びを促すエッセンス②実験マインド

2つ目の実験マインドは、とりあえずやってみる精神や新しいことを面白がる力。
前日に「コーラってつくれるらしいよ」と聞いて、レシピを見て、次の日につくる。しかも売る。
師匠を見て「本当にやるんだ!」と衝撃だったんだけど、その場で起きることを楽しんで、次の行動や学びを見出す力でもってファシリテーターは参加者の活動に伴走していく。
またそこにワークショップの精神がつまっていると思う。ワークショップの4つのエッセンスの1つに、「実験性」がある

学びを促すエッセンス③ホスト経験

そして、「ホストとして関わる」ことも大事なポイントだったように思う。
「コーラつくったんです」「大学生です」から、みなさんといろんな話ができた。
ホストになることでその場に必要な人になれるから、相手と積極的に関わろうとする意識や、全体を見ようとする意識が高まる
また、事前の案内や事後のお礼などで全員と関わる機会があるので、新たに関係を広げたり次のチャンスが見つかったりしやすい
さらに、こうした内輪のイベントで主催経験があると、公開イベントや会議をファシリテーションするときもハードルが下がる


まとめ/ファシリテーションの実践への移行

ファシリテーションスキルを学んで実践する前に、上記のようなマインドや行動スタイルが身についていたらその学習機会が増えやすい。
ファシリテーションを学びたい方には、まずは周りの人といい関係をつくっているコミュニティに所属するのがおすすめだなと思う。
この「所属する」というのが肝で、イベントへの一度きりの参加者で終わらず、主催しようと思えばできる立ち位置や、運営の過程を見れる環境をつくっておくこと。
最初は影の薄い存在で全然よくて、とりあえずコミュニティの端っこに所属するところから、徐々に参加度合いを増やして中心的役割を担っていくのが学習なんだ。(詳しくは「正統的周辺参加」理論にて)

所属することで関係性を広げていったり、実験マインドでもって小さく主催してみたりすると、ワークショップの精神を体現するファシリテーターに近づけると思う。

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