「ダンボール授乳室」を作りたくないからこそ、私は教員になった。
当事者性の欠けた政策は資源の無駄遣いである。
と、ダンボール授乳室のニュースを見ながら考えていた。
薄っぺらい一枚の壁に隔てられただけの空間にて肌をさらけだすことの不安は、日々被害と隣合わせな社会的弱者にしか共感できない事柄であろう。
また、赤ちゃんは大人しくミルクを飲んですやすや眠ってくれるだけと思っているのだろうか。ミルクを嫌がったり、飲んだミルクを吐いたりする。その時、紙製品である段ボールでは授乳室に相応しい清潔な環境を確保できるのか、子育て未経験者には想像し難いで