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避妊と中絶に関する知識〜ガブリエル・ブレア『射精責任』を読むにあたって〜

ガブリエル・ブレア著『射精責任』を読むにあたり必要だなと思う知識をまとめたものです。
自己満です。途中にぼやき有。

プロライフ派vsプロチョイス派


人工妊娠中絶における考え方の対立。アメリカにおいて長年続いてきた争いの一つ。

プロライフ派
中絶反対派。プロ・ライフとは、「胎児の命こそが大事」という意味。
主張
「命は受精の瞬間から命」「中絶は殺人」
(NHKが取材したデモの現場より)

NHKオンライン

プロチョイス派
中絶擁護派。プロ・チョイスとは「選択できることが大事」という意味。
主張
「中絶は女性の権利だ」「自分の体のことは自分で決められるべき」
(NHKが取材したデモの現場より)

NHKオンライン


ローvsウェイド判決

アメリカにおける「プロライフ派vsプロチョイス派」の争いが具現化した連邦最高裁判の判例。(1973)
以後、女性の人工妊娠中絶を認めた判例として用いられた。しかし2022年6月、連邦最高裁判所においてローvsウェイド判決が覆され、人工妊娠中絶を違憲とした。

BBCnewsjapan
Yahoo!ニュース

今までアメリカ全土で違憲とされた「人工妊娠中絶禁止」が、州ごとの判断になったみたい。
もろバックラッシュ…。
でも今もなお人工妊娠中絶が違法である日本ではそんな議論すら下火であることが悔しい。

現在日本における避妊法


男性主体の避妊

コンドーム
ラテックスなどの素材でできており、精子が子宮に入るのを物理的に妨げる道具。
性感染症(STD)を予防できる唯一の避妊法。
ただし、正しく使用しないと妊娠するリスクが高まる。

エレンストッケン・ダール ニナ・ブロックマン
池田真紀子訳『体と性の教科書』

ちなみに、「ゴムアレルギーだから」とコンドームを使いたがらない阿呆には以下の素材をおすすめしましょう。(急に毒舌)

ポリウレタン
・サガミオリジナル

イソプレンラバー
・SKYN

ちなみにこれはクラファンで貰ったコンドーム。
可愛くない?
男性主体のコンドームを女性主体に変えようっていう取り組み。

sobani
「sobani」という名の商品。
コンセプトは“恥ずかしがることなく、自分自身を大切にできる世の中へ”

クラファンのページに書いてある思いがめちゃくちゃ素敵なので是非読んで欲しい…。リンク

精管結紮
パイプカット。局所麻酔により短時間内で行われる外来処置。99.99%の避妊効果が期待できる。

ガブリエル・ブレア著 村井理子訳『射精責任』

痛そう。

女性の避妊法

日本だとこれだけ。(あとIUDと?)
海外だと、注射とかパッチとかあって羨ましい。
特徴は全て婦人科で処方させるものであること。

ピル
ホルモンを内包する錠剤。通常1日1錠決まった時間に服用する。
避妊目的だとOCと呼ばれ、保健適用外となる。
月経痛やPMSの緩和、子宮内膜症の進行を抑える等にも使用され(LEPと呼ばれる)、その場合は保健適用となる。
種類も飲み方もたくさんあるから婦人科に行こう。

私の知識だから詳しくは自分で調べてね

ミレーナ
経産婦向けの避妊法。だけど場所によっては未経産でも処置してくれる。
子宮内にホルモンを放出する器具を装着する。
避妊効果はコンドームより高く、5年持つのでトータルでリーズナブルになることも。
不正出血がしばらく続く人もいる。
月経時の出血がなくなる人もいる。
経血過多の方は保健適用になる。

私の知識だから(以下略)

卵管結紮
卵管を縛る処置。腹部を切開する小手術で全身麻酔か脊椎麻酔を使用する。

ガブリエル・ブレア著 村井理子訳『射精責任』

最後

この辺りを抑えておくと、著者の言っていることがすんなり理解できるかも(納得するかは別問題)。
最後は私語りでした。性教育楽しい。

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