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フィクションと現実の区別ついてる?

そうか…長いこと創作業をしているので
ついつい忘れてしまう事がある。
読者というのは、作品の作り手が、自分の体験した事しか描けないと思っている人が多いのだ。

私の場合、原作つきで海外の作者が書いた海外が舞台なのにも関わらず、読者からすると、恋愛ものを読むと、私が自分の体験談を陶酔してそのまま描いていると思っているような人もいる訳だ…

あの…私は、どっからみてもド日本人で、容姿的には、金髪美女描いてるからって、金髪でも美女でもないから…
ああ、そうか、だから私の容姿見ると
イメージじゃないとか言い出す輩がいる訳か…
自画像描いてるわけないでしょ…じゃあ、男の絵はどうすんだよ💧あ、そうか男性の絵は自分の理想を投影していると思うわけか…、なわけねえだろ(-_-;)いいのか?私の好みの男をそのまま描いて…女性向けじゃなくなるぞ?言っておくが、私はヒゲ好きだからな?イカツイ体系のが好みだからな?そんなの編集部に許可されるわけない事くらい大人なんで解っているんだけど?そして、私はプロなんで己を陶酔して投影したり、理想像を画面に反映させたりしないんですけど・・・

もっと言えば、私はミステリー作品も描く。殺人事件描いてるけど、人殺しなんかもちろん経験ないし、刑事にも探偵にも男にもなった事ないのに、どうやってこれは受け取ってるんだ?
これだけは、恋愛ものと違って、フィクションと分けているとしたら、ご都合主義にも程がある。

女は、みんな恋愛だけは、自分を投影して、自分の体験談とかに酔って描いてると想ってるとしたら、差別じゃないの?

そうなんだよね…フィクションと現実の区別が
つかない人が多いみたいだね。

私は子どもの頃から現実主義だったので、
魔法少女のステッキで自分が変身できるなんて
思った事は、一瞬たりともなかった。
アニメだし、マンガだし、作り物の世界だから。

でも、同級生たちの中にもかなりの確率で
魔法のステッキやベルトで変身出来ると信じては
買って貰って、変身出来ないことに号泣して親を困らせている奴がいたりするのには、驚いた。

もともと高価なオモチャなんて買っては貰えないのだけど、時々買って貰っても…この手の変身グッズに関しては、そういえば、ほしいと思った事は一瞬たりともなかった。
もちろんねだりもしないし、サンタクロースに頼んだ経験もない。

変身なんか、出来るわけないじゃん。
という、かなり冷めた子どもだった。
ある程度成長すると、本を買ってもらった方が嬉しかったし、マンガが好きだったので、マンガを買ってもらった方が嬉しかった。何色も入っている色鉛筆のセットの方が嬉しかった。だって、変身なんかできないし。

フィクションと現実の区別は子どもの頃から
ついていたので、マンガは好きでも登場人物が死んで、悲しくなって泣いたとしても、それは、作品に感動したのであって、現実じゃないことくらい理解していた。

ドラマなどで悪役を演じる女優さんを本気で憎んだり、嫌ったり…人気アイドルの相手役を演じている女優さんや、アイドルを憎んでいる同級生たちには、驚いた。
え?アイドル歌手の、相手役だとしても
別に本当に付き合ってるとは限らないし
仕事だから、恋人役の演技してるんじゃないの?

そういえば、過去に裕木奈江さんも「友だちの父親と不倫する役」をやったせいで、ものすごい女性たちから非難されて嫌われてしまったよね…私は、残念ながらそのドラマを一度も観たことがなかったんだけど、憎々しげに裕木奈江さんを罵るオバサンたちをバスの中で見て、驚愕した(;・∀・)

なんであんな若くてきれいな人が、わざわざオッサンと不倫なんかするんだ…演技じゃん!そこまで憎悪するって事は、芝居に見えないくらいに自然で、演技が上手い人なのでは?と思ったけど(;・∀・)私の予想は確実に的を得ていたので、彼女は海外でも活躍する女優さんへと変わっていったけど、そうなんだよ・・・演技が上手すぎてしまうと日本ではバカが多いので、現実的に区別がつかなくなるんだよね…彼女が台本を渡されてセリフを覚えて、リハーサルをして、カメラの前の大人数のスタッフの前で演技して、ギャランティを貰って家では普通に生活している事は一切想像ができないみたいなのだ…。

あ、そうか…私は子どもの頃に、都内のとある有名な作曲家の隣に住んでいたので、広い庭ではよく撮影が行われていて、怒鳴り合う女優さんたちが
『カット!』の声で、たった今まで怒鳴りあってたのに、終わったとたんに抱き合って、笑うのを見たこともあるし…逆に肩を組んで歩いていた二人が
カットのかかったとたんに、離れてたのを見たこともあったから…演技のすごさを目の当たりにしていたのかもしれない。

映画が大好きになり、古い過去の名作を観るのも好きになってから、『風と共に去りぬ』で、あんなに情熱的にラブシーンを演じていたクラーク・ゲーブルを、主役のヴィヴィアン・リーは毛嫌いしていたと聞いた。
彼女は当時、ローレンス・オリビエに夢中で、彼の奥さんがドン引きするほど彼に猛烈アタックしていたので、クラーク・ゲーブルなんて、視界にも入っておらず、クラーク・ゲーブルは呆れていたという有名な逸話も残っている。

そして、『ダーティ・ダンシング』これも、少女マンガみたいな展開で、恋愛映画なのに、主演の二人はプロ意識の違いから、実はとても険悪で、何度も撮影が中断されて、パトリック・スウェイジは本気で何度もブチギレしていたと聞く。
主演のジェニファー・グレイは、本気で彼と衝突して嫌っていて、撮影は長引き、木々が紅葉しはじめてしまい、撮影の為に当時はCGがないので、紅葉した葉を緑色に塗って続行したときく。

でも、映画の中では、ラブラブに見えるし、かわいいカップルだし…実際にはダンスの上手いジェニファー・グレイは『ダンスが出来ずに習う演技』のせいで、まるで最初は踊れない人に見えていた。

…何が言いたいかと言うと、演技が脚本や演出によるもので、本人の性格や本質が投影されているとは思わないのだ。

だから、リアリティーショーなどを、本気で観てる人を見ると驚愕してしまう。
…本気であれが行われていていると思うんだ…
見たことはないけど、海外で人気の企画を買ってきて、金持ちイケメンを大勢の女で取り合う企画を本気で観るって…え?演出に決まってると思ってたので、悪役や、トラブルを起こす人が決められている演出に、本気でバッシングしてしまうって、頭は大丈夫なのか?と思ってしまった。

悪役を演じる人を非難って…
フィクションと現実の区別がつかない人ってこんなに多いんだ…
じゃあ、もうリアリティーショー自体の見方がわからないくらいの単純な人が大多数だとしたら、これは企画自体が無理なんじゃない?

非難する人たちの知能の低さこそ、ドン引きなんですけど…
あれを本気に出来るんだ…
いや、私は世の中に『素人』を演じるプロが
いると思ってるので、素人っぽい人を集めて、やっていると思って疑わなかった。
『演出』しないと事件やトラブルなんかそうそう都合よく起きるはずないんだから、わざわざ面白く…いや、面白くは語弊があるな…
わざわざ注目を集めるために、トラブルや事件を
起こしてるんだとばかり思ってたので、本気に出来るほうがすごくない?
悪役の人が自分で起こしたトラブルを撮影させてる訳がないでしょ…
頭おかしいでしょ?そんな人…
え?自分でわざわざ「性格悪いです」アピール?
なんの為に?なんのメリットで?

…これが想像出来ないくらいに頭が悪い人が
観ているとしたら、これはもう成立しないよね。

ある種の炎上商法なんだからさ…燃料に悪役を配置すんの当たり前じゃない?

これは、ものを作る人間にとっては問題で、狂気だなぁと怖くなった。
いや、これまでも一定数のバカは存在していたけど、意見を発信する手段が苦情電話しかなかったんだろう。それがあらゆる手段で苦情を発信する手段を簡単で気軽に手にしてしまっただけなんだろうなぁ…

え?って事はプロレスなんかも悪役レスラーが、本当に悪人だと思ってる?(-_-;)悪人はリングの中で戦わない人なんじゃないの?ルールも守らないと思うし、わざわざテレビカメラの前で実況されながら暴力は振るわないと思うんだけど…悪人は人気のない場所で、誰にも見られないように、知らない相手を、あきらかに自分よりも弱者を物色して、何の理由もなく、いきなり刺す人が悪人なのであって、何もプロレスやっている体力的にも負ける可能性もある相手になんか挑まないんじゃないの?(;・∀・)

1人の女の子を自殺まで追い込んだ罪は一生消えないし、許されない。気軽に、「みんながやっていたから」とか、「ちょっとしか書いてない」とか「そこまでひどくない」とか関係ない。彼女に向けた言葉の刃は何倍にもなって返ってくるし、そして誰が何を言ったのかも特定できるし、保存されているし、追跡できるのだ。匿名性なんか実は皆無だと聞くしね。

自分の言葉は、全部自分の責任なんだから、それは自覚していかないといけないと思う。

自制をこめて。

ご冥福をお祈りいたします。




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