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朝焼けの中で。
夜型の私は決心した。
朝焼けが見たい。
日付が変わるころには着替えを枕元に置いて、4:50にアラームをセットして、慣れない時間に布団に入った。
疲労感があって眠たかった、のだが、そう上手くいくわけもなくて。
眠るのにすごい苦戦したし、変な夢を見ていたような気がするし、2回も目を覚ましたし、、、
アラームよりもだいぶ早くに目を覚まし、眠気はどこかに行ってしまった。時刻は4:35を指し示す。
アラームが鳴り出す前に止めて、疲労感が少し残る体を起こして、冷水を顔に当て、うがいをして新しい日の空気を口から吸い込む。
朝5時の気温は22°C、半袖で少し寒く感じる。秋の入り口はもうここにあった。
近くの公園を経由し、高台に移動する。日の出の時刻は5:23。事前準備の甲斐あって5分前に目的地に到着する。
日の出をしっかり見た日を思い出せない。
何層にも重なった雲の先に白熱灯に近い眩しさを覚えた。
東の空がオレンジ色に染まっている。
いつもなら明晰夢の中にいる時間帯に、自然の明るさを目の当たりにする。光合成を生業にしている植物が幸せそうに見える理由がわかった。言葉にはならないのに力が湧いてくる感覚は、光合成と言い表せないだろうか。
眩しさは徐々に増し、虹彩に届く。思わず目を細める。東の空から背を向けても全体的な明度が上がっている。
風になる。
涼しい風に乗り、木々が揺れる。雑音が少ない高台で聴覚を気にかける。間接的に風の音が聴けたような気がして、自然に身を寄せることの気持ち良さを少しだけ理解した。自然の一部に入り込めた一瞬だった。
思い立った朝焼けを達成し、階段を下っていく。
帰り道の途中は雲ひとつない涼しそうな青空に切り替わっていた。鉄塔と電線と空の組み合わせが、互いの良さを生かしているかのように共生していたので、これは!と思いながら撮影。
虫の声。
5:45には自宅に戻る。外にいるときは全く気づかなかったが、首の裏と左腕の肘あたりが痒い。
スマホでの撮影と目に焼き付けるのに精一杯でアドレナリンが出ていて気がつかなかったが、蚊に何箇所も刺されていた。
まだ夏の出口は遠いらしい。秋の入り口を見つけたし、苦手な夏が暮れていくのもゆっくり楽しみたい。
でも、秋服は早く着たい。それは揺るぎない。自明の理だ。
4時間の睡眠からの早起き、体も驚いたようで、文字通り昼寝をした。いつもより爽快感がある眠りだった。
あれだけ夜型を主張していたのに、簡単に朝型に変わってしまうのか?
生活リズムの鬩ぎ合いもまたお伝えしていきたい。お楽しみに。
ここまでお読みいただき有り難うございました。
(タイトルや見出しに使った曲をここに残しておきます。)
自分を甘やかしてご褒美に使わせていただきます。