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下着選びから心身を調えましょう

チャイルドケアのスキンケアでは、肌着、下着の大切さもお伝えしています。最近は、服と下着の区別がなくなっていることも多く、下着への意識が軽んじられていると感じます。

なぜ「下着」と洋服は区別されているのか、もう一度考えてみましょう。下着を調えるだけで、風邪を引きにくくすることもあれば、婦人科の不調が改善することもあります。そして、下着で体を調えることで、体だけではなく、心にも影響します。

たかが下着と侮ることなかれ、適切な下着を身につけることは、体を調えるケアのひとつになります。

外界にさらされている臓器が「皮膚」


肌、つまり「皮膚」は、臓器のひとつです。外界にさらされているのであまり臓器の意識はありませんが、皮膚は人体最大の臓器で、人体の16%占めているといわれています。そして唯一目で見ることができる臓器です。「皮脳同根※」で、皮膚と脳は密接に関わり合っています。だから、皮膚を刺激したり、タッチケアをすることで、脳を刺激するので、様々な良い作用があるわけです。
※受精卵は、外胚葉、中胚葉、内胚葉と呼ばれる3つの細胞層からなっています。人間の皮膚と脳は、受精卵の一番
外側にある「外胚葉」が分裂し形成された組織なので、皮膚と脳はルーツが同じということを意味します。

皮膚の刺激やお肌のケアには、オイルやクリームを使われると思いますが、そこに気を遣うのに、なぜ「肌着」といわれる「下着」にあまり気を遣わなくなるのでしょうか?

肌に触れる「下着」ですから、皮膚を保護するだけではなく、触れている素材の影響もあることがわかると思います。

肌の乾燥が気になるなら下着を変えてみる


この時期、空気が乾燥し、肌の乾燥は悩みの種です。肌の乾燥は、かゆみを伴ったり、かきむしったところから、バイ菌や雑菌が入って、炎症を起こすこともあります。だからクリームやオイルを塗布してケアをされていると思いますが、そのときに下着を変えようと思ったことはありますか?

例えば、化繊や機能素材で作られている、薄くて温かいを売りにした商品は、温かさはありますが静電気が起こりやすく、乾燥やかゆみを伴うことがあります。自然素材に変えると改善されることが少なくありません。綿100%の自然素材だから、夏に着ていたTシャツでもいいと思っている方も多いのですが、Tシャツは洋服で下着ではありません。同じ綿でも、糸の質や撚りの状態が違います。

また下着は体そのものを意識した作りになっていますが、洋服であるTシャツは、外界に向けて、つまりファッションとして作られているため、素材だけではなく、形もそれぞれです。襟ぐりや袖口、身幅が大きかったり、デザインによっていろいろです。

下着には下着の素材と適した形があります。乳児、幼児はもちろん、成長期の子どもたちにも「下着」を身につけ調える習慣を持ってほしいと思います。思春期に入ると、下着は何となく恥ずかしいものとして捉えられがちです。下着がファッションとして捉えられるようになるのがこの時期かもしれません。でもその前に下着はケアであることを家庭の中で浸透させていれば、そのように思うこともないでしょう。だから、「ケア」にするためには家庭教育が必要なのです。

私の娘は、年頃になっても自ら「腹巻」をして学校に行っていました。お友達の誕生日プレゼントに腹巻をプレゼントしたこともあります。その友達は生理痛がひどかったので、娘はそのことを覚えていて腹巻を選び、それがとても効果があり、そのクラスの女子は腹巻が一時ブームになったほどです。

年頃になった息子も、ほとんどの子は、制服のワイシャツを直接着ている子が多いなかで、自ら下着をつけていました。ワイシャツは汗を吸い取らないから気持ち悪いし、不衛生だからと。格好つけるよりも快不快を大事にしていました。周りに「ダサい」といじられることもなく、逆に清潔感があると好評だったようです。

娘も息子も意思をもって選んでいるので、恥ずかしいとは思わずむしろ堂々としていました。下着を身につけることは恥ずかしいことではありません。むしろその良さを知っているのは誇らしいことです。誤った認識をさせないように下着の大切さを家庭でも伝えてほしいと思います。

下着への価値観


 下着を買いに行くと、洋服よりも高価なものが多いです。いわゆる「ランジェリー」となるとそこに美意識が伴ってきます。数万円するものもあります。フランス製のレースがあしらわれているとか、立体裁断で作られているとか、補正効果のあるものとか。美意識が加わると、価値観は大きく変わります。

見えないところだから、多少ボロでもいいのか。見えないところだからこそ、大切な体を纏うものにお金をかけるのか。価値観の違いは意外に下着選びでも出てきます。私自身も、それなりに長く生きてきているので、いろいろ試してきました。ふんどしがいいといわれれば、好奇心でふんどし風の下着を身につけたこともあります(意外に違和感なく、心地よかったです)。いろいろ試して、体調に合わせて変えています。

つまり、下着をつけるところから、コンディションを考えます。それで一日心身が調うのです。下着はファンデーションとも言い、外形を調えるための基本です。下着が調えば、自然に外形が美しく見えます。カジュアルな格好でもだらしなく見えません。逆に外形をいくらおしゃれしていても、下着が調っていなければ、着崩れしてだらしない印象になります。おしゃれの基本も「下着」からはじまります。

下着選びのいろいろ

機能性下着が悪いわけではありません。私も冬の時期はお世話になっているので、それを否定しているわけではありません。自分に見合った「肌」を守る「下着」を身につけることです。

諸説あると思いますが、私がクライアントさんに下着についてアドバイスする点をいくつか紹介します。

①自然素材に変えてみる
綿(コットン)、麻(リネン)、絹(シルク)が主になりますが、子どもには綿や麻を、大人には絹素材をおすすめします。綿素材に慣れている方には、心もとない感じがするかもしれませんが、慣れるとその心地よさを感じられると思います。ぜひ一度試されて、アイテムに加えてください。季節によって綿、麻、絹の肌あたりの違いを感じてみられると良いと思います。

②ゆとりのあるサイズ感
例えば冷えの強い方は、自然素材に変えるだけではなく、締め付けないものに変えるのだけで体調が変わることもあります。特にパンツは、ワンサイズ大きいものを選んでみるのもひとつです。体を温めるときにはぴったりと肌につくものではなく、肌と下着の中にほどよいゆとりがあることで、そこにある空気が温められて纏(まと)っている状態と考えます。だから下着は少し大きめをお勧めします。冷えが改善されると、婦人科の不調や胃腸トラブル、精神不安も落ち着くことがあります。

③色
汚れが気になるということで、白い下着は敬遠されかちですが、体から出ているものなどがわかりやすいので、幼い子どもの不調を確認するには白色が良いでしょう。濃い色でわかりにくいものは避けたほうが良いと思います。
赤色は、高齢者の方が元気になるからと赤色の下着をゲン担ぎで着用されることがありますが、赤は第一チャクラを活性させる色です。つまり生命力を高める意味合いがあるので、ただのゲン担ぎではありません。不調のときには赤色を選ばれるのもおすすめします。


下着は、基本的に人に見せるものではなく、自分のためのもの。つまり自己愛につながると思います。自分のことを考え、自分のために心地よいものを選び、自分が元気になるために身につけるもの。自分の体調に寄り添い、身にまとうだけで、心身が調うのです。ボロは着てても心は錦……とちょっと意味合いが違いますが、ボロは着てても下着は良いものを。

赤ちゃんが最初に身につけるのが「肌着」。下着ではなく、「肌着」と呼びます。これは生まれたばかりの赤ちゃんの肌を傷つけないように、もう一枚の「肌」で纏(まと)い守りたいという願いが込められているかのような言葉です。大切に守り育むという祈りのような「肌着」への想いを、下着にも継承してほしいと思います。ご自分のケアに、そしてご家族への愛として、冬支度に下着選びも加えてください。


チャイルドケア共育協会 本部講師 松本美佳


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