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「子育てノウハウ」について考えてみた。

子育ての悩みって、尽きないなと思う。
保育者としていろいろな子どもを見ていてもそうだし、子育て真っ只中の保護者たちを見ていてもそう思う。

子育てがうまくいかないからって、ほったらかしにもできないし、保育者も保護者も、きっともがきながら毎日頑張っている。

そして、何かにすがりたくて、うまく行く方法があったら知りたくて、SNSや様々なメディア、子育て本などから情報を得る。

「夜泣き対策には◯◯」
「卒乳に向けて◯◯で進めましょう」
「離乳食は◯◯のように食べさせるといい」
「癇癪を起こす時には◯◯と声をかけましょう」

など、本当にいろんな情報が溢れている。かくいう私も、noteの記事で「子育て こんなときどうする?」のシリーズで、困った時に役に立ちそうな情報を伝えてもいる。

もちろん、そういった情報のおかげでうまく行くかもしれないし、いろいろなところから情報収集することで、自分には思いもつかない方法を知ったり、視野が広がったりすることもあるかも知れない。

でも…。
逆に、「そんなのもう全部試してる!」「うちの子はそれじゃうまくいかないから困ってる!」「一般的にはいいのかも知れないけど、うちの子には合わない!」なんて、思うことも、もしかしたら多いんじゃないかと感じる。

自分ではどうにもできなくて、すがる思いでSNSに子育ての悩みを投稿すると、思わぬ指摘を受けたり、そんなやり方してるからじゃないですかと責められたり、そんなこともよく見受ける。

万人に共通してうまく行く方法があれば、誰も困っていないはず。
それでも、たとえば保育にかかわる人たちが、様々なノウハウを発信するのは、毎日いろんな個性を持つ子どもたちとかかわる中で、様々な方法を試して、経験から「これはいい」と感じたことを、より多くの人に知ってもらいたいと思うからだ。少しでも役に立てるのならば、と。

けれど、悩んでいる時って…。
もしかしたら、
「お母さん、お父さん、子育て頑張ってるね。」
「うまくいかないこともあるのに、投げ出さないで毎日向き合っててえらい!」
「大変だよね、辛いよね」
と、ただただ受け止めてもらいたいのかもしれない、と感じることもある。

または、うちの子は◯◯がうまくできないけれど、このままで大丈夫なんだろうか等の心配に対して、『幼少期はそんな感じだったけど、大きくなったら全く問題なかった』『そのやり方だって健康に元気に大きくなった』『全く◯◯できない子だったけど、いつのまにかできるようになった』など、現在抱えている悩みが、【このままでもいいんだ】という未来につながる一言が欲しいのかもしれない。

そんな心情の場合には、子育てノウハウをインプットすることは、逆効果な場合もあるのではないか。

保育者としてノウハウを伝える、伝えたいというのも仕事や専門職として必要なこと。

ただ、そのノウハウに、ある意味振り回されるのではなく、自分の状況に応じて取捨選択する、そして見たくない時には見ない!そんな選択肢だってあっていい。

私は今産休中で、もうすぐ初めての出産の予定。
これまでは保育者としての立場から様々な子どもたちとかかわってきたが、これからは、親の立場と保育者の立場、両方の視点から子どもにかかわるんだな、と感じた時に、ふと子育てノウハウについて、上記のことを考えた次第。

大変なことも多い子育てだけど、もがきながら、でも楽しみながら、子どもと一緒に成長していきたいな、と思っている。


未来を担う子どもたちの健やかな成長を願って…。大切に使わせていただくことを約束します!