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18歳、苦い記憶

クリスマスの街並みを抜け出し
人込みの中、僕は一人家路を急ぐ

若き日の遠い記憶は
今も苦く心をえぐってやまない

自分と他しか見分けがつかないから
周りは幸せ、そう思ってしまう

そして僕は一人挫折を抱え
嘆き悲しまずにはいられなかった

帰りたい?誰かが問いかけた
いや、何処へ?何をしたい?

何もない、何もない
僕には、何もない…

足を早め、僕はさらに家路を急いだ
「前を、向け」
僕は歪な自分の心に
何度もそう言い聞かせた



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