【第158回】【公務員向け】地区防災計画づくりで読む資料
質問 公務員が地区防災計画づくりに興味を持ったときに読む資料を教えてください。
概要
➀公務員の地区防災計画づくりでの役割の重要性
②内閣府の関係資料
③学術的な情報収集のため地区防災計画学会の「サポーター(連携会員)」へ
解説
➀公務員の地区防災計画づくりでの役割の重要性
以前、コミュニティの住民の方向けに、地区防災防災計画づくりに興味を持ったときに最初に読む資料について書きました。
その際に、自治体の担当公務員の方に必要な資料についても質問をいただきましたので、ここでは、自治体の防災担当の公務員の方が、地区防災計画について興味を持たれた場合を想定して書いてみたいと思います。なお、ここでのお勧めは、これまで地区防災計画づくりに取り組んできた本noteの執筆関係者の意見を踏まえたものです。
コミュニティの住民の方の地区防災計画づくりを考えるに当たって、自治体の防災担当の公務員の方の役割は、大変重要になります。
公務員の方が、住民の方に御助言をされるためにお調べになる際の資料等については、以下のようになります。
②内閣府の関係資料
住民の方向けの説明と重複しますが、着任したばかり等で地区防災計画づくりについての基礎知識があまりない場合は、最初に読むべきなのは、内閣府の「地区防災計画ガイドライン」の概要版及びガイドライン本体です。
前者は、ガイドラインの概要を説明するために作られた簡単なパワーポイントの資料(12頁)、後者は57頁の資料本体です。これらは、地区防災計画制度の理論に関する最低限の知識になります。
また、「内閣府地区計画モデル事業報告」、「地区防災計画ライブラリ」についても、自分の助言対象地区にあった事例を調査するために活用するのがお勧めです。
そして、担当公務員同士の疑問点を整理した「地区防災計画の素案作成支援ガイド」は、担当となった際に多くの方が悩む問題点を整理したものですので、目を通してください。
なお、内閣府の「地区防'Z」のような担当公務員向けの行事もありますので、そこでの担当公務員同士の情報交換も制度について理解を深める上で、重要な機会になります。
また、計画づくりを行っている住民の方からの詳細な質問に回答できるように、以下の書籍についている100問以上のQ&Aに、順次目を通すことをお勧めします。本書は、制度創設時の内閣府の担当官によって書かれたものであり、地区防災計画制度に関する基本書になります。
③学術的な情報収集のため地区防災計画学会の「サポーター(連携会員)」へ
上記は、担当の公務員となった場合に、読んで理解し、住民の方から質問を受けた場合は、適切に回答しなければなりませんが、防災担当の公務員の方は、担当業務も多く、多忙なことが多いので、一人で上記全てをこなすのは大変な場合も多いと思います。
そこで、地区防災計画学会の「サポーター(連携会員)」として、いろいろな有識者のお話も聞きながら、学会誌や基礎資料を読み、学術的な研究の情報収集とあわせて、時間をかけて継続的に勉強を積まれるのがお勧めです。
防災研究は、日々進化していますので、ぜひ御検討ください。
なお、以下の2冊の書籍をぜひ御覧になってみてください。
これらの書籍は、学術研究者や公務員向けの専門書です。
地区防災計画学会に所属する会員によって書かれたものであり、実際に地区防災計画づくりを行う場合に必要となるノウハウや実例が、豊富に掲載されています。
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