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【第56回】地区防災計画モデル事業のモデル地区担当教員募集【5/15まで】

質問 2022年度の地区防災計画モデル事業について教えてください。

概要

 ①地区防災計画学会のモデル事業
 ②行政によるモデル事業との違い
 ③22年度モデル事業の担当教員の募集

解説

①地区防災計画学会のモデル事業

 地区防災計画学会の地区防災計画モデル事業では、モデル地区を担当する地区防災計画学会の「正会員」である「大学教員」を募集しています(5月15日締切)。
 このモデル事業は、2020年度からYahoo!基金の助成により実施
しており、2020年度は9地区、2021年度は11地区を対象に地区防災計画づくりを支援しています。そして、既に地区防災計画が市町村地域防災計画に掲載されたり、地区防災計画の案や骨子案が策定された地区も出ています。
 モデル事業の成果については、地区防災計画学会の第7回大会(2021年3月)及び第8回大会(2022年3月)のシンポジウム等でも、担当教員たちから報告されています。

②行政によるモデル事業との違い

 地区防災計画については、2014~2016年度に実施された内閣府のモデル事業をはじめ行政によるモデル事業も実施されており、これまで成果をあげてきました。
 一方、地区防災計画学会のモデル事業は、民間の資金による大学教員の学術的・専門的な支援を受けた住民主導の「共助」による地区防災計画づくりを実践する取組です。
 そして、大学教員が、コミュニティの現場での計画づくりに参画しながら調査研究活動を行い、その成果を地区防災計画学会の大会やシンポジウム等の公開の場で報告し、その研究の成果を全国に横展開する学術研究団体による社会実装を重視したモデル事業です。

③22年度モデル事業の担当教員の募集

 この地区防災計画モデル事業は、2022年度も実施されることになり、冒頭にも書きましたが、地区防災計画学会の「正会員」である「大学教員」を対象にモデル地区の担当教員の募集が実施されています(5月15日まで)。
 なお、地区防災計画学会の会員・連携会員の方は、22年4月12日付けの「地区防災計画学会会員ニュース」と同ニュースに添付されている実施要領・応募用紙に詳細が書かれておりますので、御覧ください。
 このモデル事業は、大学教員が、モデルとなるような特徴のある地区防災計画づくりを実施できる地区を選んで、当該地区の住民の方々と調整の上で応募する仕組みになっています。
 モデル地区の担当に選ばれた大学教員は、担当地区の取組について、地区防災計画学会第9回大会(2023年3月開催予定)で報告し、査読論文をまとめることになっています。

文献
金思穎・室﨑益輝・矢守克也・西澤雅道・坊農豊彦・浅野幸子・神原咲子・石塚裕子・渥美公秀・磯打千雅子・加藤孝明・酒井明子・阪本真由美・小山真紀・澤田雅浩・鈴木猛康・田中耕司・竹之内健介・西田佳弘・小島一哉,2021,「2021年度地区防災計画モデル事業の中間報告概要について」『地区防災計画学会誌』第23号. 
・室﨑益輝・矢守克也・西澤雅道・金思穎・坊農豊彦・生田英輔・磯打千雅子・加藤孝明・小島一哉・小山真紀・鈴木猛康・竹之内健介・田中耕司・中野元太・西田佳弘,2020,「2020年度地区防災計画モデル事業について―中間報告概要―」『地区防災計画学会誌』第20号. 


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