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誕生日とか記念日とか結婚式とか

ミンミンと蝉が鳴いて、空間が歪むような暑さ。日も照って照って、雲はこんもりとCGのように、真っ青の空を背景に、浮かぶ。5分でも外にいれば、汗がたらりと皮膚を伝い、カバンから出したハンカチでその汗を押さえて、ため息混じりに、暑ぅい、と独り言。

エアコンの効いた室内に入ると、やっと頭がすっきりしてくる。外にいると暑さで思考が停止している。

最近の私の頭の中は、冬に引っ越すこと、会社で受けなきゃいけない簿記の試験のこと、来週行くプーケットのこと、来月の彼の誕生日のことなどで埋め尽くされている。
ぐちゃぐちゃに絡まって頭の中に入っているそれらを、スマホのメモや、ノートに書き出して、たまに整理をする。

それで、最近よく考えるのは、誕生日とか記念日とか結婚式とか、そういうお祝いごとについて。

例えば、誕生日って皆さんどう思いますか。
誕生日って、歳をとると迎えること自体がもう嬉しくないよ、となったり、本気で祝う気もないのに体裁だけ取り繕って祝われてもなんか嫌だな、となったり、お金もったいないからプレゼントなんていらないよ、と本気で思ったり、「誕生日をお祝いする」ということについて、さまざまなアンチというか、悪い意見もよく耳にするのは、私だけじゃないはず。

でも、私は結構、誕生日というものを重要視しているのだ。
誕生日だけでなく、記念日とか、結婚式とか、お祝いごとはどれも重要視している。

何故なら、私にとって誕生日とは、その人が生まれてきてくれたことに感謝する日なのである。
その人が生まれてきて、こうやって自分と出会って、過ごしてくれていることが、当たり前のように見えて、全く奇跡のようなことだ!と改めて実感をする日。
人間いつ死ぬかわからないし、いつ関係が崩れるかわからないのに、毎年一緒にいられるって奇跡なのだから、生まれてきてくれて、ありがとう!誕生日おめでとう!と言いたいのである。
細かく考えると理解しきれないくらいに、私たちの日常には奇跡ばかりが転がっている。

だから、365日のうちの1日くらい、改めて時間をとって、その人が生まれてきてくれたことについて考えて、お祝いするって良い時間の使い方だな、と思うのです。
(別にサプライズがどうとか、豪華なプレゼントがどうとかいうわけでなく、大切なのは気持ちだ)

記念日も、付き合ってくれて、1年間一緒に過ごしてくれて、ありがとうを振り返る時間。

結婚式は、今まで関わってきてくれた家族や友人など、周りの方々のおかげで新しい家庭を築くことができるのだから、それに深く感謝して、これからもよろしくお願いしますと正式に伝えられる唯一の場だと思う。
出席する側としても、そんな人生の節目に参加させてくれて幸せだなぁ、と温かい気持ちになるし。

そういう一見めんどくさそうなイベントを、きちんと向き合ってやるかやらないかで、人生のメリハリというものが違うと思うのである。
(やらない人はやらない人で、もちろん良いこともあると思うけど、自分の価値観としては、今のところしっかりやりたい人だ)

何もお祝いごとをやらずにだらだらと過ごす一年間と、
365日のうちの数日を、振り返って感謝して、お祝いごとや特別な日に当てる一年間だったら、
私は後者を積み重ねた方が、印象深い人生になるのでは、と思っています。

考えてみれば、出かけるのも、旅行に行くのもそういうことに繋がる。
何もせずだらだらと家の中で過ごす休日より、面倒くさいことを伴っても、行動をする休日の方が、様々な経験ができて自分の価値観が広がる。
出かければ思い出ができるけど、出かけなければ思い出すことのない1日で終わる。
良いことでも悪いことでも、様々な経験をする、ということで、人は感情の幅が広がり、人間性の深みが出るのだと思います。

エアコンの効いた室内にいると、絡まった頭の中がスムーズに解けていく。
夏の終わりが近づくと、ちょっと寂しい気持ちになるので、まだまだ夏のど真ん中を味わおうと思います。

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