認知症予防の個人的見解・・・
これは飽く迄も、筆者の個人的見解であることを申し伝えておきたい。
最近は認知症の原因となるものを、30年以上の研究にて突き止め、その特効薬開発の糸口が見えてきたとの報道があった。勿論、多種多様なる認知症であるが、それはアルツハイマー型認知症が50%を超える海外の或る地域での実験結果から生まれたものらしい。
そこで、筆者の家系において、祖父母や両親、そしてその他近い親戚の過去を紐解き、検証してみることにした。
結論から言えば、認知症になった人間は、筆者が知る範疇には誰もいない。祖父は92歳で大往生、他界する前日まで、認知症の症状は皆無であった。
祖母は、怪我で入院している友人を見舞いに行き、病院の一階渡り廊下で雨が降っていたために滑って転んで骨折し、それから数ヶ月後に72歳で他界している。勿論、認知症とは無縁であった。
父は、86歳で急に電池が切れたかの様に、静かに息を引き取った。前日まで、毎日読書に明け暮れ、多い時は300ページほどの書籍を1日で読破していた。また、趣味は多く、ゴルフやカメラ、そして幼い頃から剣道をしており、他界するまで医者要らずであった。
母は、糖尿病の合併症にて、66歳と若くして他界している。運び込まれた当時の総合病院の担当医の言葉が印象的で、「お母様が入院されていた病院のレントゲン写真は不鮮明であり、既に、白い影ができており、急性肺炎を起こしてしまい、間に合いませんでした。カルテには肋間神経痛とあるので、このことだけはお伝えしておきます。」と、医療ミス的な臭いが漂った。
また、父の弟(叔父)は、若い頃肺病を患い、片肺の摘出手術をしている。それから50年ほどは片肺で生きていた。しかし、片肺で剣道も兄と同様に趣味としており、カメラもオリンパス党で花々を撮影し、80歳で他界するまで認知症の症状は皆無だった。洒落にならないが、死因は80歳で宣告を受けた肺癌である。本人も後期高齢者となり、今更癌治療をしても助からないと自覚していたに違いない。
その他の近い親戚では父の従兄弟だが、1955年に某国立大学医学部卒業(後に、米国○○○○大学医学部へ留学)しており、或る医学分野では結構名の知れた人物でもある。現在、90歳と聞いている。
以下、上記の祖父(元海軍)、父(元法曹関係)、叔父(元法曹関係)、従叔父(医学関係)の四人に絞って、過去における共通点を見つけようと、昔のことを紐解きながら、更に検証してみることに・・・。
共通点は沢山ありそうだが、四人とも好奇心旺盛であり、研究熱心なところであろうか。
<祖父>
祖父の想い出は、祖父が後期高齢者となった以降だが、剣道と空気銃を片手にワンちゃんと一緒に野鳥狩りをするのが趣味だった。海軍時代には、射撃のメダルを沢山貰ったようで、若き頃から反射神経や動体視力が良く、動くものを捉えるのは得意だったのだろうと。
<父と叔父>
父と叔父の職業は同じ法曹関係だったので、二人が酒を飲みながら食事をしているところに同席すると、いつも、法律関係の話が絶えなかった。或る事件に対する見解と法理論について、延々と語っていたことを思い出す。また、二人とも剣道やカメラが趣味だったので、兄弟はすこぶる仲が良かった。
<従叔父>
従兄父とは何度か過去において会っているが、現在は某国立大学医学部の名誉教授である。現役の頃から書き物が好きで、某新聞社にコラムを長期連載していたことを想い出す。兎に角、弁も立ち、アグレッシブに行動していたことが印象に残っている。
また、今ふと思ったのが、四人とも、温厚であるが常に「攻撃的」なベクトルにて人生を謳歌したように思えてならない。老いる暇もないほどに、次から次へと自分に課題を与えては、それを解決して行く姿勢である。筆者は到底真似ができないが、そんな気がしてならない。
ただ、四人とも美食家であり、食べ物や酒については結構煩かった。
<大叔父二人>
ここで、五人目と六人目に登場願おうかと。最後に、祖父の兄弟(大叔父)の履歴を紐解くことにした。一人は元海軍将校であり、戦艦陸奥の砲術長をしていた。当時は中尉だったと聞いている。また、もう一人の晩年は警視庁の剣道教官をしていたようだ。
この二人は、兄である祖父と同様に、健康長寿であった。海軍将校であった大叔父は94歳で他界。日舞が趣味だったので、扇子を片手に夢の中で踊りながら息を引き取った。もう一人の大叔父は、朝昼晩の三食で米を食べず、朝から日本酒、昼はビール、夜は日本酒と、酒の肴のみで95年の人生を終えている。
<結論>
ランダムに思い起こしては書き綴ってきたが、詳細を余りに語ると、個人情報漏洩だと叱られそうなので、ここらで筆を置くが、畢竟、人生において我を忘れるほどに集中できる「素敵な趣味」を持つことが、健康長寿の秘訣でもあり、認知症予防になっているのではないかと考える次第。よって、六人とも医者要らずであり、各々の長命を支えたのだろうと。
諄い様だが、上記は筆者の個人的見解なので、その点だけはご理解願いたい。
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