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おうちで中華 - 砂鍋丸子(肉団子の土鍋煮込み)

今日の料理は、これからの寒い季節にしみじみと美味しい砂鍋丸子(肉団子の土鍋煮込み)。昨年紹介してレシピ本にも載せた砂鍋豆腐(豆腐の土鍋煮込み)と並んで、僕にとっては北京留学の思い出の味だ。

砂鍋丸子 砂锅丸子
shāguō wánzi

砂鍋丸子(肉団子の土鍋煮込み)

肉団子と白菜と春雨だけのシンプルな土鍋煮込みである。肉の下味も汁の味付けも塩胡椒程度で、人によっては薄すぎない?味ある?と思いそうなほどの薄味が本場の味。

だが、それがいい。肉団子の旨味や白菜の甘味を、ストレートに、じんわりと味わう。それらを吸った春雨の旨さは、言うまでもない。沁みる。

肉肉しい肉団子の迫力

ひと口目から美味しいことを目指さない味付け、やっぱり好きだなあ。素材の味、わずかな塩気や旨味を探りながら食べ進むうちに、いつの間にか満ち足りている。

ただ、現代化の宿命とでも言うべきか、最近は中国も全土で「濃い味化」が進んでいるので、この料理も今の北京で食べたら塩気や旨味がグッと濃くなっていると思う。もしかしたらラー油や唐辛子も入っているかもしれない。

それはそれだが、僕は昔の味が好き。懐古厨上等、である。

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