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短い夜の独り言

終電帰り
最寄り駅に着いて。


最寄り駅のエスカレーターはものすごく長くて、降り切るまでに聴き始めた曲の半分は終わってしまう。
降りきってからはひと気のない改札を出て、寒くて枯れている道路を1人でとぼとぼ歩き始める。

誰か不振な人が後ろに歩いていたらそのまま気づかずに刺されて死んでしまうぐらいにはイヤフォンで聞いている曲は爆音で
それでも、今なら殺されてもいいやぐらいのテンションで歩き続ける。

線路下を歩く。
駅を見上げると、電車も「もういいよ」と言っているぐらいには走り疲れている様子でこの毎日に「もういいよ」と同感までもしてあげたくなる。

お疲れ様。
この一言に救われる、とは言いつつも体まで完全に救われたらいいのにとも思う。

エスカレーターが長いだけあって、上に位置している電車は、キラキラしながら空へ消えていく。
まるでスリーナイン

酔っ払いやら、遊び足りていない若者たちを乗せて嫌々空に消えていく電車を見て綺麗だと思ってしまうのは電車に失礼だろうか。


落ち葉を蹴りつけて歩く
これが私の今できる最大限の「爽快」だ

上を見ると星がこっちを見ている
でもお知り合いは1人しか居ない
オリオン座さん
すみません、勉強不足で、他の方のお名前教えて頂いてもよろしいですか
と、いつも思う。
なのにずっと勉強不足のままだ



今日も疲れた
明日も疲れよう

だって次逢う時、
お疲れ様って言ってくれる人がいるから

私も言おう

お疲れ様

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