独独|ドイツのバレエダンサーのひとりごと

15歳って思春期真っ只中で日本を出たにんげん(Lv.31)の価値観ってこんな感じだよ。…

独独|ドイツのバレエダンサーのひとりごと

15歳って思春期真っ只中で日本を出たにんげん(Lv.31)の価値観ってこんな感じだよ。過去とか現在を、たとえば宝石の持つ本来の透明感やきらめきを引き出すようにカットを施すみたいな、そういう作業をnoteでしたいです。記憶の美化ともいう。きらきら遺書。

最近の記事

  • 固定された記事

川端千帆の、次なる野望

バレリーナです。十代からドイツでプロとして働いています。 簡単にそう自己紹介をすると、大概の方にいたく感心される。海外でなんてすごい! そんな若いうちから! 有難いことだが、彼女には過ぎたる称賛だ。 なんせ川端千帆は怠惰に流されてここに辿り着いたのだから。 彼女が小学校4年生のとき初めて出場したバレエのコンクールで、どこでその記載を見かけたのか「賞金がほしいなあ」と言った。大人は笑いを堪えながら訂正した。賞金が出るのは20歳以上のシニア部門だと。ジュニアの部では出ないと

    • 川端千帆の、分厚いおさいふ

      彼女は友人にも家族にも連絡がまめな方ではない。 心から大切に想っているし、困っていたら助力は惜しまない。それだけは断言できるのだけれど。 彼女の人間関係は無期限のスタンプカード制みたいなのかもしれない。 スタンプはそのひととうれしいことがあったときにぽぽんと押したりして、ぱたぱたして、また次にいるときまでおさいふに戻しておく。 期限がないので、彼女のカードはいつまでもそこでくつろいでいる。隣人同士こんにちは、どうもとよろしくやっていたりして。 ときどき店名も忘れてし

      • 川端千帆の即興動画と、国語の必要性

        とにもかくにも、動画を上げたInstagramのリンクを貼っておこうと思う。非ユーザーも観れるかどうかは分からないので、そのへん誰か教えてほしい。 ラクリモーサの即興 川端千帆はドイツ、コブレンツ市劇場勤めのバレエダンサーである。普段はというと、己のスキルによって振付家の目指すものを忠実に表現しようと奮闘している。 たまに制作側に回ることもある。冒頭の『即興配信』もそうだ。コロナ禍において舞台上演が禁止されたため、苦肉の策として劇場が提案したデジタルストリーミング。それ

        • 川端千帆は、くつろいでいる。

          あなたは他人を許せなくて、「もっと寛容にならなきゃ」「器が小さいんだ」「ひとに優しくできるようになりたい」なんて自分を責めてばっかりいないだろうか。 寛容、というこの言葉は、容認し(認めて許し)、寛ぐと書く。 ここで彼女からの提案なのだが、相手のためでなく自分のために許してもいいのではないか。 自分が寛ぐために。 基本、他人のためになにかするのは大変だ。 特に怒ったり、助けたりは、とってもエネルギーを使う。 でも人間って自分をとても大切だと思っているだろうし(思っ

        • 固定された記事

          川端千帆は、パジャマでパーリィしたい

          パジャマって、外出時の恰好とちゃうやん? でも誰しもが、外だろうが、それくらいリラックスした気持ちで過ごせたらいいのになあと思って。 くつろぎを大前提とした家。その中でも特に心身共に無防備になる、寝室という場所。ネクタイを緩めて、化粧を落として、カーテンを大雑把にひく。飾らずに、素のままで。 そういう風に、誰からの攻撃にも怯える事無くみんなでおしゃべりできたらいいのに。と、思う。 言い換えれば、お外でパジャマパーリィみんなとトゥギャザーしたい。 インサイドアウトではな

          川端千帆は、パジャマでパーリィしたい

          川端千帆は、差別の教育をしたい

          彼女は差別をしないと謳いつつ、差別する人を差別している。矛盾だ。 でも、世の中に差別があっていいとはどうしても思えないのだ。 差別って言うと、日本に生まれ育った人は「ああ、今アメリカでデモとかやってるよね。人種差別ってひどいよね」と遠いもののように感じるかもしれない。 でも差別って、言い換えるとただの『いじめ』ですから。 多くのいじめがそうであるように、理由なんてほんとにくだらないものだ。 「なんかあの子ってちょっと変」 ぶっちゃけ9割これに尽きると思う。 味方

          川端千帆は、差別の教育をしたい

          川端千帆と、意識の地図

          わー、ハリーポッターのタイトルみたい。笑 さてみなさん、マインドマップなるものをご存じか結論から言うとめっちゃいい。全人類に試してみてほしい。 ざっくり言うと、自由にクリエイティブに思考を深めていく方法。仕上がりの見た目が木に似ているがゆえに、メモリーツリーとも呼ばれる。 必要なものは大きめの白紙とペン。ひとつの『テーマ』という幹から『テーマに関する要素』を枝のように伸ばし、その先に連想する『キーワード』などを葉のように縦横無尽に書き足していくだけ。 提唱者は「枝は曲

          川端千帆は、何にでもなれる

          彼女の母親は、彼女の選択を否定した事はただの一度もない。 中学卒業より前にドイツ行く事になったよって報告した時も。 親より上の年齢の人とお付き合いしていた時も。 バレエが嫌いになりそうだと言った時も。 とりあえず辞めて、就活で来年度どこも取ってもらえなければバレエやめるねって言って。そのときの私はおそらく目に見えて追い詰められていて。でも、 「大丈夫だよ。千帆は何にでもなれるよ」 って抱きしめてくれるんよね。 それって信頼の現れ以外の何物でもないし、これ以上の推

          川端千帆は、バレエの学友とオンライン同窓会をする

          彼女は先日、あなたも最近よく耳にするであろうオンライン同窓会なるものに参加した。小・中学校と通ったバレエスタジオの同胞は今世界に散り散りになっており、会うのは基本的に夏季休暇の時だけ。今回はドイツ、米国と日本の3カ所から、時差的な意味でタイミングを見計らっての集まりだった。 互いの近況を報告しあい、普段なら話題にも上らないような政治について意見交換し、後はいつものように、くだらないことで笑っていた。 通話を切り、貴重な時間を反芻していた所でふと、聞き忘れた質問を思い出して

          川端千帆は、バレエの学友とオンライン同窓会をする

          川端千帆は、世界の片隅でnoteを開く

          noteの素晴らしさよ。 彼女にとって手書きの日記のデメリットは、キーワード検索ができないこと。確かこういう感じの言葉を見聞きしたあのとき、自分はどう感じたのだったか。その感想は厚いおふとんに覆われてすやすやと眠っているので、呼びかけても返事はない。 耳の後ろ辺りを時々かすめる羽虫のようなキーワード。それが気になって気になって仕方がないこと、あなたにもあると思う。 手軽にあやふやに検索できる自分の回顧録を作りたいと思い立ったとき、多くのブログには設定が多すぎる。 先ず

          川端千帆は、世界の片隅でnoteを開く