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クリスマスの詩


神さまに向かって嗚咽した人から、バチが当たる方向に流れていっている。今日も東京駅は天国みたいで、自分が生きていることを忘れてしまうね。
赤い服を着たサンタクロースもどきの大群が、血だらけのゾンビみたいで、とうとう私は愛想が尽きた。
私が塗った爪の赤は幸せへ導いてはくれない。

わかって、いることだ。

私の身体が、5000だとして、
欲しいのは多分、1にも満たない、それだけでよかった。よかったと、思っていた。二分の一の私。
待っているのは、恋人でもチキンでもサンタクロースでもなくて、ただただ、意思のない小さな生き物。
「生きたい」を、繋ぐためだけの。


一足早く、幸せになりたくて、世界から一抜けしたあの子の事、全部街のせいにして忘れてしまえる君達を、私は心から羨ましく思う。



嫌味じゃないよ。
メリークリスマス。


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