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詩『ドラマ』



脚本家は言った。

「フェードアウトしていくような、余韻を残す感じじゃなくてさ。なんかもっとこう、最後、カットアウトするような、そんな人生を贈りたい」


人生はドラマだ。
始まりがある。続きがある。
そして必ず終わりがある。


再放送の7話だけが観れなかったけれど、
その空白を想像で埋める作業は、
案外嫌いではないように思える。

だけども最終回が納得いかない終わり方だった途端に、口を出したくなるのは何故か。

所詮は他人の人生だろ。
そこに自分を投影するなよ。
いつだって世界は、傍観ぐらいがちょうどいい。



約束していたことと、
話にきいていたことは、
かならずしも一致しないんだよ。
バイバイ、ドクター。
《君》はいつだって従順だ。



みんながそれぞれの人生を歌っている。


それってとっても尊いことでしょう?


他人のリズムとメロディーを、
横取りするな馬鹿者よ。


この世で 「私」を歌っていいのは、私だけだ。



されど「私」を手放した君は、
きっとどこまでも飛べるし
何にだってなれるし
何処にでも行けるよ。怖くない。



桜が咲いていた。
なんだかとても恥ずかしかった。
そんな夜のことを、思い出している。




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