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【選挙ウォッチャー】 参院選2019・大阪府選挙区レポート。

昨年行われた参院選で、最も闇が深かったエリアは「大阪府」だったのではないかと思います。雨ガッパやイソジンなど、あれだけアホをやらかしていながら、それでもなお「維新」に旋風が巻き起こっている特殊な地域。大阪の人たちは「他に入れられるような候補がおらんのやから、しゃーないやないか!」とおっしゃるのですが、そんなことはありません。せっかく良い候補が立候補しているのに、わざわざ積極的にアホを当選させているのです。イソジンをやらかして以来、全国的には日本維新の会の支持率が下がっているのですが、大阪では支持率が下がるどころか、逆に「頑張れ!」と応援する始末。大阪の闇はとても深いのです。

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太田 房江  68 現 自民党
杉 久武   43 現 公明党
辰巳 孝太郎 42 現 日本共産党
東 徹    52 現 日本維新の会
梅村 みずほ 40 新 日本維新の会
亀石 倫子  45 新 立憲民主党
にしゃんた  50 新 国民民主党
足立 美生代 47 新 オリーブの木
数森 圭吾  39 新 幸福実現党
尾崎 全紀  48 新 NHKから国民を守る党
濱田 健   53 新 安楽死制度を考える会
佐々木 一郎 68 新 労働の解放をめざす労働者党

大阪府の定数は4で、2019年の参院選は12人が立候補しました。野党共闘で確実に1議席を獲得するわけでもなく、日本共産党と立憲民主党、さらには国民民主党までもが乱立し、結果は、日本維新の会が2議席、自民党と公明党がそれぞれ1議席を獲得。国会中継を見ていれば大活躍している様子がわかるはずの辰巳孝太郎さんは議席を失うことになりました。現職の東徹さん、太田房江さんが勝ったのは予想通りであるものの、意外なのは、まったくの無名で新人の梅村みずほさんが勝ったことです。ここにはどんな理由があったのか。このレポートは貴重な歴史資料です。数あるレポートの中でも、このレポートだけは読んでおくことをオススメします。


■ 「夢は世界統治者になること」と真顔で語る男

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僕もツイキャスでは「いつかは小島瑠璃子ちゃんと付き合って、N国党とゴリゴリにウンコを投げ合うウンコダムから、キングダムにのし上がってやるんだ!」と言っていますが、こんなものは完全にネタで言っているに決まっています。「ネタで言っている」と言い切ってしまうと、こんなに興ざめなことはありませんから、「人間生きている限り、可能性は無限」ということで、「半分本気で言っている」ということにして、小島瑠璃子ちゃんと付き合うことはできなくても、せめて歴ドルと交際するぐらいの男にはなりたいと思いますが、ホームレスのような見た目で、49歳にもなってNHKから国民を守る党という反社会的カルト集団に入り、どうしてこんな活動をしているのかを聞かれて「世界統治者になるためにやっている」と真顔で語ってしまうオッサンが、この大阪府選挙区からは立候補していました。今でも立花孝志のことを「天才」だと思っている超絶センスのないオッサンで、愚直に党勢を拡大させようと現場で奮闘しているのですが、N国党員からは「尾崎が関わると落選する」などと言われています。実際は、尾崎全紀が関わろうと関わらまいと落選するものは落選するのですが、NHKから国民を守る党は、全国のうだつの上がらないオジサンやオバサンに人生逆転のチャンスを与えるものであり、普通に生活していても高い年収は期待できないし、友達や恋人を作ることは難しいけれど、NHKから国民を守る党に関わっていれば、選挙に勝って高い年収を得られるかもしれないし、ボランティアでやってきた女性たちと居酒屋で話をするぐらいのことはできるのです。

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既に「えらいてんちょう」こと矢内東紀さんが著書で指摘していることではありますが、この「NHKから国民を守る党」というカルト集団は、ある意味で、うだつの上がらない人たちの「居場所」になっています。尾崎全紀も居場所に集まってしまった一人。仕事らしい仕事をしているようにも見えないし、ほぼ毎日がNHKから国民を守る党の活動で占められています。まさに「ニート」です。これだけNHKから国民を守る党の活動に貢献している人間も珍しいですが、新興宗教の布教に精を出す熱心な信者と同じ。NHKから国民を守る党が潰れた後は、きっと新しい居場所を探すのでしょう。


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