見出し画像

おやこ2人旅の記憶ふたたび

4月から親元を離れて、ろう学校の中学部に通い始めた娘。
私のすすめもあり、旧知の学友たちから離れ進学してくれた。
決断は正しかったのか自問の日々だが、今では新しい環境に溶け込んでくれているようでうれしい。

離れるまでの想いは次の記事をお読みください。
(読まなくても支障がないとは思いますが)

ろう学校に通うために、月曜日の朝5時半に自宅を出て8時には学校に到着するルーティーン。
早起きできない娘には苦痛だろう。
乗車するとふたたび眠りにつくことも。

ようやく到着したと思ったら、玄関先で「すぐ帰れ」のサイン。
親と一緒のところを見られたくないんだろうな。

週中は学校と寄宿舎で過ごし、金曜日には自宅に戻ります。
そう、月曜日から金曜日のワーケーション生活を、毎週繰り返すようなもの。(ちょっと違う)

週末に帰りたがっている様子は次の記事で。

金曜日の授業修了後には迎えに行き、また2時間半々のドライブで帰る。
ところで、電車やバスで帰れないのか、と思う人もいるかもしれない。

残念ながら、最寄りのJR駅は20年以上前に廃線になってしまったのだ。
代替のバス路線はあるが、これも2時間以上の小旅行気分。
本当に旅行だったら良いのに。
毎週だとそうも言ってられない。

必然的に車で迎えに行くことになる。
それ以来、風光明媚な国定公園を横目に通っている。

千里浜なぎさドライブウェイ

道中には美味しいものがいっぱいで観光には最高のルート。

美味しいものいっぱい

観光気分はこのくらいで話を戻す。
片道2時間以上の行程で、親子2人旅が週に2回続くのである。
毎週大変だと思う方もいるだろうが、そうでもない。
それは、父である私が背中を押したことだから。
慣れない環境で奮闘する娘に比べたら、親の苦労などなんでもないと感じるから不思議だ。

そういえば、親子2人旅で思い出したことがある。
親の私自身の思い出だ。

私の夏休みの作文が、学年の作品集に収録されたことがある。
わざわざイメージ挿絵まで挿入されていたので、評価されていたのだと思う。
その中身は夏休みの早朝に、毎朝。父とウォーーキングする内容だった。
作文の中身よりも、挿絵のインパクトが残っている。
毎朝一緒に数キロ歩くだけなのだが、なぜか記憶に残る出来事だ。

なぜ、このことを思い出したのだろう。
多分、今の通学と比べても、親子の共同作業以外の共通点はないはず。
それでも、共同作業は記憶に残るものなのだろう。

現在進行中のふたりの登校も、娘の記憶に残ってくれるだろう。
今の大変さは一過性だが、通った記憶はずっと色あせない。

他愛もないただの遠距離通学。
車中でも特に会話はない。
それでも、空気を運ぶように自然な関係性がしばらくは続いてくれるだろう。


この記事が参加している募集

#スキしてみて

525,778件

サポートをしていただけると泣いて喜びます。