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いつだって傍らには猫⑦

新人加入、それから

先住猫2匹の様子も見つつ、慣れるまで
コタにはしばらくケージで生活してもらうつもりだった。

けど、当初から布が被ってるとはいえ、
ケージの中に見知らぬ猫。
それも大きい猫がいる事を
先住猫達が察知するのに、そう時間はかからなかった。

引き戸一枚隔てた隣の部屋、そこにいるケージの猫。
びびりながらも、確認せずにはいられないらしく
怖がって近寄れない弟分の「むぎ」を尻目に
年長の女王様「ちび」は、勇敢だった。

慎重にケージに近づく「ちび」
自ら頭で被せてあった布をめくり、中の様子を伺うと・・・

コタはとても猫にフレンドリーな男子と判明

自身も新しい場所に慣れてないはずなのに
コタは想像の斜め上を行く「猫好きな猫」だった。

まぁ、確かに大所帯の出身で、周りに猫だらけ育ちとはいえ
初めましての猫にも、親しげに接するなんて
「コタ、あなたは仲間の中で、器用に生きてきたのかもねぇ」
と、しみじみする。

対して「ちび」は初めて見る猫に、
やたらなれなれしく話しかけられて
分かりやすいくらい、ドン引き。

でも、ここでほっとしたのは
怪訝そうにコタを眺めるけど、いきなり毛を逆立てたり
唸り声上げて威嚇するとか
喧嘩の姿勢が一切なかった事。

実は過去に「むぎ」が子猫時代、我が家に来た時
ちびはたいそうご立腹だった黒歴史があるのです。
それもあり、ここで私は
「警戒心強い「ちび」がこれなら、きっと大丈夫」
と感じて、ほっとしたのです。

一方、怖がってなかなかケージに近づかなかった「むぎ」
ようやく少しづつ接近して、様子を伺おうものなら
コタは嬉しいのか、大きな声でやたら話しかける。
すると、それにびびって「むぎ」は逃げる。
そんな状態が続く。

コタは猫同士、仲良くしたくて仕方ないといった様子。
それを見てダンナは
「そんなに一緒にいたいなら、そうしたら?」
と、3日目にはケージ解放を提案。
私は「確かに喧嘩するような険悪な雰囲気はないけど、
大丈夫かなぁ」
と、今一つ勇気が出ず、及び腰だったけど
「ええいっ! 為せば成る!」
と、コタをケージから解放。

結果、不安は私の杞憂に終わった。

寛ぐコタを見守るちび


微妙な距離感だけど、むぎと喧嘩にはならない


コタは私が思ってるよりずっと、コミュニケーション上手で
距離感と、タイミングを計り
そして猫社会でいう挨拶も、きっちり交わして
見事に先住猫達との、仲間入りを果たしたのでした。

そうそう。猫達ばかりでなく、当然私達夫婦のハートもがっちり鷲掴み。
ダンナには最初から、スリスリだし
私にだって、ちゃんと甘えてくれました。
あ、甘えるだけでなく、
ワガママも私には言いやすいらしく
何かが気に入らなかったのか
初日に軽めの猫パンチを顔面に食らったのは、今でも私の自慢(笑)
こうして遠慮する事なく、我が家での新生活をスタートしてくれました。






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