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【大学生ブログ】作曲、始めました

冷やし中華の美味しさががわからないんですよね。キュウリのポリポリと麺のもちもちがずっと喧嘩しているような感覚。「冷やし中華、始めました」は夏を感じるためだけの道具であって、全然心が踊りません。

1.きっかけはホストファザー

それはさておき、作曲を始めました。いや、「始めました」と言えるほど大層なものではなく、「恐れ多いが少し体験させていただいている」のほうが適切な表現かもしれません。

ことのおこりはカナダでホストファザーから学んだギター。ホームステイを出て寮に行く時に、「俺が教えたギターを使って曲を書け」と言われたので、Fコードすら抑えられない分際で曲もどきを作りました。好きな曲のコード進行をパクり、拙いギターでの弾き語り。

あれを「曲」と呼ぶのなら、世界には文字通り星の数ほど曲が存在することになるでしょう。ちなみに星の数は「正確に特定することができない」が正解だそうです。「女なんて星の数ほどいるからさ」のあのフレーズがいかに無責任かわかりますね。奴らは正しい星の個数など知らないのです。

2.iPhone、どうやら曲が作れるらしい

皆さんのiPhone、曲が作れるんですよ。ご存じでしたか?僕はちょっと前まで全く知りませんでした。

どうやらiPhoneデフォルトのアプリ"Garageband"で曲が作れるらしい。日本に帰ってきたカナダ被れの僕にそんな噂が舞い込んできました。いざYoutubeを教科書に触ってみると楽しいのなんの。

今までこれほどの作曲端末を呑気に連絡ツールとしてのみ使っていた自分を恥じました。月々クレカから律儀に引かれ続けている24分割の機種代は、作曲のためのお金だったのだ、と。

一億、いや、70億総クリエイター社会は思いのほか目の前にあります。ありがとうスティーブ・ジョブズ。もし俵万智がiPhoneユーザーなら、Garagebandを開いたその日が「作曲記念日」として後世に残っていたでしょう。

3.ゼロからイチは至難、というか不可能

Garagebandの虜になった僕は、高校時代の友人を巻き込みちゃんと曲を作り始めようと決めました。目標は「曲もどき」ではなく「曲」にすること。もう夢見るバンドマンをバカになんてできません、我々は同じ穴のムジナです。そういえばムジナってアナグマのことらしいですね。ムカデかなんかの仲間だと思ってました。「同じ穴のアナグマ」、可愛い。

作曲を始めた僕らは大きな壁にぶち当たります。「どっかで聞いたことあるメロディ」から一切抜け出せない。仮の歌詞をもとに適当に歌って作ったメロディーをドレミに起こしてみたら、見事なまでに"あの"カノンコードでした。パッフェルベルの"カノン"のコードで、"売れるコード”としてJpopに多用されている"あの"カノンコード。

どんだけ頭に刻み込まれていることか。どんどん「どっかで聞いたことあるなあ」というフレーズを繋げたようなメロディが出来上がりつつあります。

さまざまな名画を一度切り刻んで箱の中で適当に混ぜて切り絵で新たな絵を作ったような。日本食とフレンチと中華料理を同時にミキサーで混ぜたような。

普段の会話もどこかで聞いたことある表現しか使えない僕にクリエイティビティなんてないのでしょう。ただ、もうここまできたら突っ走ります。冷やし中華の旗が吊り下り始める頃までには完成させます。「どこかで聞いたことある曲」を。

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