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★東日本大震災:被災地を訪ねる★③アクアイグニス仙台(仙台市若林区)

東北出張の機会を利用して、仙台周辺の被災地の訪問をしてきました。前日には東松島市野蒜地区や塩竃市を見てきました。夜には、仙台市内の散歩を楽しんできました。その翌日のことです。今度は、仙台駅からレンタカーを走らせ、仙台市、名取市の海岸沿いの被災地を巡りました。
(前日の投稿はこちら)

■今回の探索エリア

今回の探索エリアですが、仙台市の最も南に位置する、名取川の河口部に位置する若林区の藤塚地区から、名取川の対岸の、名取市閖上地区を訪れました。

今昔マップで、避歳前後の町を比較。随分街の様子が変わっていることがわかります。

まずは、仙台市若林区藤塚地区へ。最近開業した、「アクアイグニス仙台」に行きました。津波で被災したエリアの中にある、温浴施設を主体として、レストランなどもある商業施設です。何だかおしゃれで、平日ですがたくさんの人が訪れていました。

アクアイグニス仙台。津波被災エリアにできた新しい商業施設です。

この施設の運営会社の母体は、地域建設会社の深松組さん。津波で被災したエリアの活性化に自ら商業施設を作ろうとする地域建設業の姿に脱帽です。

駐車場の後ろに見える道路は、仙台の東部復興道路。さらに内陸側に走る有料道路の「仙台東部道路」の盛土が、ある意味「津波防波堤」の役割を果たし、東部道路よりも南と北で被災状況が全く異なるということを教訓に、さらに海側の道路を嵩上げし、津波発生時の防波堤兼避難場所兼緊急車両通行路となる道路を整備したものです。

駐車場の背面に見える盛土の道路が、東部復興道路。
施設内には、ポケモンのラプラスの大きなバルーンの人形も。

施設の屋上から見た、海側の景色。集落があった場所に今は家は無く、ちょっと殺伐とした雰囲気があります。

海側の雰囲気。アクアイグニスが好調だからか、駐車場には車が多く停まっています。
陸側には、東部復興道路があり、仙台東部道路があり、背後に仙台市街地が広がります。

津波被災エリアは、東部復興道路ができたことで、アクセスが容易になりましたが、藤塚地区は嵩上げ工事等が進んだものの、人が住むような状態にはなっていないような感じがします。

■終わりに

仙台市若林区の藤塚地区にできた、津波被災エリアに作られた温浴施設と商業施設のある、アクアイグニス仙台。被災エリアに沢山の人を呼び込む起爆剤となり、被災地の復興に貢献する施設であるといえるでしょう。その運営会社の主体が、地域の建設業であるということは、何とも素晴らしいです。土木の仕事により、新しい地域社会を作っていくということは、ただ工事をするだけでなく、様々な形で実現することができるのだということを改めて感じました。

また、それと同時に、アクアイグニス仙台の屋上から、津波の被災エリアを改めて見ましたが、まだまだ殺伐とした雰囲気の場所が多く感じられました。津波で被災したエリアの今後の地域づくりをどのように考えていくか、課題も多い気がしました。

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