見出し画像

札幌での少しばかりのお散歩

先日、土木学会関係で、「北海道土木・建築未来技術展」という催しに参加することになり、札幌に行ってきました。

札幌の地を訪れるのは、実は2月以来4か月ぶり。2月の時は、しっかりお休みを頂いて、冬の北海道を満喫しました。(その時の記事はこちら)

今回は、すっかり暖かくなり、ちょっと暑い予想気温になっている初夏の札幌へ。会場入りする際に少しだけ歩いた記録を書きたいと思います。

■羽田→札幌への空の旅

札幌のお散歩の前に、飛行機の良い場所に陣取ったので、上空からいろんな町を眺めるボーナスタイム!

札幌行きの飛行機に乗り込みました。
さて、離陸です!
多摩川河口にある、D滑走路。
この部分は、埋め立てでなく、ジャケット構造になっています。
おお、千葉市です。ZOZOマリンスタジアムが目印。
手賀沼と利根川の間にある、千葉県我孫子市付近ですね。
福島市街。真ん中の緑の島が、信夫山。
東北新幹線がまっすぐ貫き、阿武隈川が蛇行しています。
そして、北の大地へ。室蘭本線由仁駅付近。
北側から着陸するときに通るルートです。
そして、新千歳空港に着陸。平らな土地の後ろには、
切土と盛土の痕跡がよく見えます。
国土地理院の地図で等高線を書かせてみたら・・・、
新千歳空港付近が、丁度日本海側と太平洋側の分水界なのですね。
そして、尾根を削り、谷を埋めた痕跡が、
コンターからもはっきりとわかりますね。

■札幌駅付近を歩く

そして、札幌駅に到着。

札幌駅。4か月ぶりに到着です。
札幌駅構内も、大掛かりな工事が本格化しています。

札幌駅構内、北海道新幹線の工事が本格化しています。実は、新幹線の駅を設けるスペースを確保するために結構悩んだ末、今の駅を通過した先に駅を作り、通過する部分の駅を改造する工事が進みます。

意外とこのイラストが、何を作っているかの説明としては
結構わかりやすかったりします。
札幌駅の西側では、新幹線の高架橋工事が進められています。
だんだん工事が進んできている感じがします。
札幌駅前の現状です。
地下鉄南北線の駅増設工事も始まっています。
新たに南行きのホームを増設する工事です。
札幌駅前で、名物ザンギで腹ごしらえ。

■大谷地付近を歩く

さて、今回の目的地は、札幌市の東部にある、地下鉄東西線大谷地駅の近くです。札幌はあまり土地勘が無いので、国土地理院の地形図で等高線を書かせてみたら・・、

札幌市内の等高線コンター。ざっくり言うと、JR函館本線が
扇状地の縁部を走り、北側は石狩川の低地帯のイメージですね。

この地図を見て何となく考察されるのは、最初の開拓時代は、地盤の軟弱な低地帯を避け、扇状地のなるべく勾配の緩い部分に人が住み始め、その後都市化が進展したら、低地帯にも市街地ができ始めたのが今の姿、というイメージでしょうか。戦前の地図を眺めてみるとまさにその通りで、

函館本線の北側には、低湿地の「大谷地原野」が広がっていました。

そして、今回歩く大谷地周辺を拡大してみると、

函館本線の南側に、「北海道鐡道」が走り、「大谷地駅」があります。

北海道鉄道は、今の千歳線です。千歳線は昭和40年代に今の線路(新札幌駅を通り、函館本線に合流)に切り替わりましたが、それまでは大谷地付近を通り、東札幌駅を通り、苗穂駅に向かう旧線でした。今回は、そんなことをちょっと意識して歩きたいと思います。

札幌駅から、地下鉄東豊線に1駅大通駅まで乗車。
大通駅に飾ってあった、地下鉄のレゴブロック。
地下鉄と言っても、ゴムタイヤで走るのが札幌式です。
レゴブロックを使って、しっかり地下鉄事業のPRをしていますね。
地下鉄東西線に乗り、南郷18丁目駅で下車。
結構車通りも多く、賑やかな駅前でした。
駅の南側を走る、この自転車道が、旧千歳線の廃線跡です。
道路との立体交差は、廃線跡ではなく、その後作られたものでしょう。
線路跡っぽくない、立派な自転車道です。
地元の小学生が書いた壁画のようです。
こんなところに、「1926~1973 旧国鉄千歳線 大谷地駅」の文字が。
エンジンひびき、こだまして 人智の進歩 限りなき
何だか格好良いです。どうやら校歌っぽいですね。
1893年開校、ですかね?その頃から開拓がはじまったのでしょうか。
開拓の歴史を刻む小学校、何だかいいなあと思いました。

校歌かな?と思っていたら、やはりそうでした。卒業生の方が校歌をアレンジしてYouTubeにアップされています。なんだか格好良いです。


そして、自転車道が何だか広がり、公園のような場所までありますが、
こうやって眺めると、駅のホームと貨物側線に見えてきませんか??
と思ったら、やはりその通りでした。
ひっそりと建つ、駅跡の案内板。
厚別川を渡る橋は、とても廃線跡には見えない、
立派な新しいものでした。
恐らく、当時と比べると、河川改修が進み、
著しく市街化したのでしょうね。
厚別川を橋の上から見たところ。
市街化が進んだので、都市水害など、新たな課題もあるのでしょうね。
こちら、大谷地神社という神社。
台地の縁部が突き出した先端にあります。
こちらは、道央自動車道の高架橋。「大谷地」といえば、
おそらく「インターチェンジ」が一番メジャーな存在かもしれません。

昔は低湿地を控え、開拓の槌音がこだましていた大谷地ですが、今では札幌市内東側の市街地になっていて、道央自動車道と国道12号が交わり、地下鉄の駅とバスターミナルがある、交通の要所になっています。高速道路は、耐震改修工事なども進んでいます。

国道12号と、そこに架かる、「二里川」の「釣橋」。
二里川とは、国道36号の「札幌から2里」の
「二里塚」に由来する名前だとか。何だか勉強になりました(笑)。
厚別川を渡ります。ここにも、アイヌ語の語源が。
こういう掲示、何だか良いですね。。
厚別川沿いには、「雪たい積場」の文字が。
2月に来ているので、そのありがたみがよくわかりました。

大谷地周辺を歩き、いよいよ展示会の会場、「アクセス札幌」に到着しました。歩いて行く場所じゃないかも、と思うくらい、少し遠くて(実は)歩く人には優しくないと思われる行程でしたが、少し散歩しながらたどり着くには、面白い場所でもありました。

■北海道土木・建築未来技術展に参加

そして、ただ散歩しに来たのではなく(笑)、しっかり技術展に参加し、ブース展示の設営・運営をしてきました。とても充実した時間を過ごせたのではないかと思います。

参加した技術展です。
自身が企画したブース展示。ポスター展示、ゲームの実演、動画上映
それに加え、ステージイベントも演出しました。
会場では、ICT建機なども展示されていました。
展示を終えたご褒美は、ジンギスカンとビールでした(笑)。

■終わりに

技術展に出展するために訪れた札幌。大谷地という、行ったことの無い場所に行きながら、旧千歳線の線路跡などを少し散策しました。街歩きをしながら、その街の背景を眺めていると、とても面白いことがあるので、是非今後もいろんな町を歩きたいと思います。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?